違和感の交錯
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てがみみず腫れと化していて、一回りほど腕が膨れ上がってしまっている。
かなりの重傷。
とはいえ、『雷撃ライトニングクラウド』によるものとしてはかなり軽度な症状でもある。
あの魔法は、直撃を受けると魔法使いメイジでも傷を炭化させられかねない程の威力があるのだから。
……ふと。
先ほどから沈黙を続けている、彼の手の中の両刃の知恵持つ長剣インテリジェンスソードを見やる。
自分が契約している知恵持つ短剣シェルンノスは、自力で魔法を使い、持ち手の体を操る能力があった。
ひょっとしたら、この知恵持つ長剣デルフリンガーも何かの力があるのだろうか?
つらつらとそんなことを考えながら、タバサは『再生ライフ』の呪文を唱え……ようとして。
精神力が足りず、やむなく『治癒ヒール』の呪文を唱えた。
『再生ライフ』ほどの急速治療を行うことは出来ないが、それでもこれはラインスペルである。
幸いにも体の構成物質が体外に流れ出てしまったりしたわけではないので、秘薬無しでもしばらくこれを繰り返せば、充分完治は可能だった。
そうして何度か『治癒ヒール』を唱え、才人の腕に多少の血色が巡りだした段になって、シェルンノスとモールベアがようやく戻ってきた。
「嬢ちゃん、ヒラガは生きてるか?」
シェルンノスは開口一番、そんな風なことを聞いてきた。
さすがに自分で直撃を受けたことのある者の心配は重みが違う。
直撃させたのは自分だが。
「大丈夫」
そう口にしたとき、なんだかふわっとした感覚を覚えた。
試しにもう一度繰り返す。
「――大丈夫」
また。
今度も確かに、ふわりと、温かくなった。
これは、何だろう?
何に対して、自分は安心している・・・・・・んだろう?
「……そうか。そりゃよかった。よくアレを喰らって生きてたもんだな」
「キィ」
そう呟くシェルンノス、というか自分の姿を見て、ふとあることに気づいた。
尋ねてみよう。
「『再生ライフ』、使える?」
「ん?
――ああ、いや無理だ。
さすがに、今日はもう精神力の打ち止めだ。
さっきコレ相手にぶっ放したので尽きちまった」
シェルンノスが、手のひらサイズの平べったい何かを投げ渡してきた。
胸元に飛んできたソレを見て、思わずぎょっと――問題ない、わたしは『雪風』。
それは赤い液体が斑点のように複数付着した、先ほどの襲撃者が着けていた白い仮面だった。
「すまねえ、どうやら
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