邂逅かいこうする二人
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を考えろエロジジイ。
オスマン老を除く全員の心が、この瞬間確かに一つになっていた。
一つ溜め息をついたコルベール先生が、場を収束させるためにとりあえず同意する。
「ああ、そうですな。美人はただそれだけで、いけない魔法使いですな?」
「そのとおりじゃ! 君はうまいことを言うな、コルベール君!」
なんか吐き捨てるような口調だったが。
まあいいか。
ちなみにこの場の誰も知らないことではあるが、フーケに宝物庫の弱点をばらしたのは、いつもの病気を遺憾なく発揮したコルベールだったりする。
いつもの病気とは何か?
それはまあつまり、マッドな科学者なら大抵持ち合わせている病気のことだ。
いわゆる、説明病というヤツである。
閑話休題それはともかく。
生徒たちの冷たい視線にようやく気付いたオスマン老は照れたように咳払いをすると、厳いかめしい顔つきをして見せた。
どう考えても手遅れではあるが。
「さて、君たち。
よくぞフーケを捕まえ、『破壊の杖』を取り戻してくれた」
ルイズは恭しく、キュルケは誇らしげに、タバサは手馴れた仕草で礼をした。
「フーケは城の衛士に引渡され、そして『破壊の杖』は宝物庫に再び収まった。
壁の修理も無事に終わり、これにて一件落着じゃ」
オスマン老は、一人一人頭を撫でていく。
「君たちへの士爵位シュヴァリエ授与の申請を、ミス・タバサには士爵位シュヴァリエ)の代わりに、精霊勲章の授与を宮廷に出しておいた。追って沙汰があるじゃろう」
ルイズとキュルケの顔が、ぱあっと輝いた。
「本当ですか?」
「嘘をついてどうするね? いいんじゃよ、君たちはそれぐらいのことをしたんじゃから」
ルイズが真偽を確かめる中、キュルケは元気無さそうに立つ才人を横目に見ながら言った。
「オールド・オスマン。サイトには、何もないんですか?」
「残念ながら、彼は貴族ではない」
才人は苦笑して、「何もいらないですよ」と言って黙り込んだ。
やや気まずげな空気に包まれたが、オスマン老のぽんぽんと打った手がそれを払拭した。
「さて、今夜は『愛フリッグの舞踏会』じゃ。この通り『破壊の杖』も戻ってきたことじゃし、予定通り執り行う」
瞬間的に、キュルケの顔が輝いた。
才人のことも頭から瞬間的に飛んだような気がするが、多分気にするだけ無駄なんだろう。
「そうでしたわ! フーケの騒ぎで忘れておりました!」
「今日の舞踏会の主役は君たちじゃ。用意
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