暁 〜小説投稿サイト〜
翠碧色の虹
第四十五幕:思い出は七色の虹へ
[2/22]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ないようにね」
七夏「あ、はーい☆」

そう言えば、以前に七夏ちゃんがテレビの映像を見えにくそうにしている時があるという事を凪咲さんから聞いたけど、楽しそうな七夏ちゃんを見ていると、訊く必要は無いと思った。訊いても俺はどうする事も出来ないだろう。今は七夏ちゃんと一緒にテレビの映像を楽しむ事にする。テレビから取材者の声が聞こえる。

取材者「これから遠くの街まで旅立つ蒸気機関車の姿を見送ろうと、多くの人が集まっています! それでは運転士さんにお話しを伺ってみましょう! 凄い熱気です! え!? 今、手が離せなさそうで、後ろ? あ、後ろの客車の人にお話しを伺ってみます!」

テレビの取材者は直弥さんに話しを訊き始めた。

七夏「お父さん☆ 凄い☆ お話ししてます☆」
凪咲「まあ♪」

取材者「おはようございます!」
直弥「おはようございます!」
取材者「お話し、よろしいですか?」
直弥「はい!」
取材者「近くで見ると、とても大きくて迫力がある蒸気機関車ですね!」
直弥「これでも機関車としては小型なのですよ」
取材者「そうなのですね。こちらの客車は、随分と小型ですね」
直弥「これは車掌車と呼ばれており、この度の回送では、機関車と車掌車だけで出発なのです」
取材者「なるほど、2両だけなのですか?」
直弥「いえ、途中からもう1両、補機が加わります。蒸気機関車だけでは、勾配が厳しい区間がありますから」
取材者「そうなのですね」

大きな汽笛が鳴った。

取材者「いよいよ出発ですか?」
直弥「まだ少し点検と確認がありますけど、もうすぐです!」
取材者「楽しみにしてます! お忙しい中、ありがとうございます!」
直弥「はい! 凪咲、七夏、時崎君! 出発するよ!」

凪咲「まあっ♪」
七夏「お父さんっ☆」
時崎「!」

取材者「ええっと、今のは・・・」
直弥「あ、すみません! つい家族に・・・」
取材者「いえいえ! 良い言葉をありがとうございます! 以上、現場からの中継でした。この後、出発の場面もお伝えしますが、1度スタジオへ戻します」

七夏「お父さんっ☆ くすっ☆」
凪咲「♪」
時崎「俺、名前呼ばれた!?」
七夏「はいっ☆」

テレビを眺めながらの朝食は、別の意味で懐かしく思える。そういえば、七夏ちゃんはテレビを見ながら食事を頂いている所をあまり見た事がない。習慣の違いかな?

時崎「七夏ちゃんは、あまりテレビを見ないの?」
七夏「え!?」
時崎「テレビを見ながらの食事はしない派?」
七夏「あ、お食事の時は、あまりテレビを見ないです」
凪咲「私がお客様がいらっしゃる時は、テレビを見ながらのお食事を控えるように話してますので」
時崎「そうなの?」
七夏「えっと、見てる時もあり
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ