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NARUTO日向ネジ短篇
【日向の未来】
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、ネジ兄様が命懸けで守ったそうだから」

「───??」

「籠の中の鳥を意味する日向の呪印は死ぬ事でしか消えなくて、亡くなった兄様はある意味、籠から解き放たれて自由になったのかもしれない。……けどそうじゃなくて、生きて、自由になってほしかった。本人が望むなら日向の次期当主になってくれてもいいし、額に呪印が残っていても日向に縛られないで自由に外で生きる道だって、あったはずなのに」

 ハナビの声は、微かに震えていた。

ヒマワリはそれに気づいてか、悲しげな表情をしながらも再び疑問を口にする。

「わたしも呪印制度があった時に生まれてたら、呪印を付けられてたんだろうね。だってわたし、宗家生まれのお母さんがいても跡継ぎから外されてるし、本当は分家なんだろうから。……でもそういえば、どうしてお母さんは跡継ぎから外されたのに呪印を付けられなかったの?」

「身内にこそ厳しく、見限ったも同然の態度をしていたけれど、父上のせめてもの情け……なのかもしれないわね。本来なら分家に落とされて呪印を刻むべきなんだけど……。宗家の立場のまま下忍、中忍で外に任務に出ていたヒナタ姉様は、今にして思えば異例ね。任務中に捕らえられ、白眼を奪われてもおかしくない状況下なのに。だからこそ呪印を額に刻んで、死した際にその呪印で白眼の能力を封じられなければいけなかったはずなの。……姉様の担当上忍だった紅さんや班員のキバさんとシノさんがとても優秀だから、忍に向いてない姉様でも白眼を奪われずに済んだのだと思うわ」

「そういえばお母さん言ってた、キバおじさんとシノ先生にはすごく助けてもらったって。二人がいなかったら、きっとわたしは中忍にもなれなかったって。……それに、修行をつけてくれていたネジ兄さんのお陰でもあるって」

「それは、そうでしょうね……。兄様だって、常に危険と隣り合わせだったのよ。生きたまま捕らえられ白眼を抜かれてしまえば能力を封じる呪印は発動しないでしょうし……以前の分家の人達は、敵側に捕らえられそうになった際自害して白眼の能力を封じる……という手立ても強要されていたから」

「………っ」

「あ……ごめんなさいねヒマワリ。あなたにはまだ、酷な話よね」

 話を聴いているだけでも辛そうな姪を気遣うハナビだが、ヒマワリは真剣な表情で叔母に向き直る。


「うぅん、いいの。ちゃんと、日向家のこと……ネジおじさんのこと、知っておきたいから」

「そう……。私も日向の分家の子達には、日向一族の歴史は包み隠さず話しているわ。──宗家の白眼を守る為とはいえ、分家の人達の額に呪印を刻み、逆らえない状況下に置いてもし逆らおうものなら呪印を発動させ苦痛を与え、場合によっては脳神経を破壊して死なせる事すらも出来てしまう……。決して、忘れてはならない事
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