暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーディロード〜MASKED RIDER DELOAD〜
第1部〜崩壊する楽園〜
第9話『戦士の消失-lost hero-』
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を救ってくれた旅人の御家族の家で、一度。」
「そうなんだ。どうりで強いわけだ。でも…」
沙耶は弾を湯水のように、キノは着実な一手を決めるように銃撃戦を行いながら話していた。
「私は、絶対に負けられない!私はプロのスパイだから!」
沙耶は腕の裾に隠していたマシンガンを取り出してキノを撃つが、間合いが悪く、キノに当てられない。
「そう言えば、雅さんが貴方に見せていたあの鍵は、一体何ですか?」
「あれはね、私の世界にとって大切な鍵でね、永遠に終わらない1学期に行けるの。」
「終わらない1学期、貴方は学生ですか?」
「ううん、違うわ。」
「それでは、どうしてその鍵が必要なのですか?」
「私が学園生活を送るには、どうしてもそこじゃないといけないの。」
「ではどうして、その世界にこだわるのですか?」
キノは話の核心に迫る。
「朱鷺戸沙耶っていう名前は、本当の名前じゃなくて、私の好きなスパイ漫画のヒロインの名前なの。私の本当の名前はね、あやっていうの。」
「では、あやさんはどうしてそのことをボクに話したのですか?」
「あなたは、誰かを愛したことってあるかしら?」
「いいえ。」
「誰かを愛する事ってね、呪いみたいなもので、結ばれないと、ずっと呪われたままになっちゃうの。でもね、それと同時に、もの凄く心を熱くさせるの。」
「では貴方は、その好きな誰かの所へ行きたいのですか?」
「それは理由の一つ。あなたはこれから私に殺されるから話すけど、あやって女の子はね、もうこの世界のどこにもいないの。」
「つまり、貴方は霊体ということですか?」
「そう。あの日、ある山道の工事に医師として動向した時にね、土砂崩れに巻き込まれて死んじゃったの。でもね、その場所で、偶然にも私の初恋の男の子が事故にあって、みんなでその子を救うために、1学期を繰り返す世界が生まれたの。私はその世界に迷い込んで、偶然にもその世界を作った人も読んでいた漫画の、朱鷺戸沙耶のふりをして、その子に近づいたの。だけど、その世界はもう、壊れる寸前でね、その世界のマスターは、私の魂を救うために、私の願いを叶えようとしてくれた。」
「では、そんな貴方が、どうしてその世界へ?」
沙耶の真実を知ってもなお、キノは平静を保って沙耶に質問する。
「だって…そこじゃないと…理樹君と一瞬に居られないもん!私は既に死んじゃっている。でも理樹君が死んで私に会えるまであと何十年あるの!?そんなに待っているなんて、私には無理!」
「ですが、その世界へ行っても、貴方に幸せはないと思われますが。」
「そんなの解っている!理樹君を殺そうとする所から始まって、一緒にスパイごっこをして、最後には細菌兵器で死んで、それが巻き戻って小さい頃に戻って、その十年後に事故で死んで、それを繰り返すことになっても!私には、
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