第93話
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ているアンゼリカやパトリック、ユーシスは様々な思いでミュゼ達を見つめていた。
「……………………わざわざ見送りに来るなんざ、アンタらもヒマっつうか。」
「こら、せっかく仕事の合間に見送りに来てくれたんだろう?」
「そうですわよ、普通は見送りにきてくれた方々にお礼を言うべきですわよ。」
アッシュは自分の見送りに来た顔馴染みのシスターと飲食店の女性を見つめ、アッシュの言葉を聞いたリィンとセレーネはそれぞれアッシュに注意した。
「フフ、いいのさ。まだランチ前だからね。」
「いいですか、アッシュ君。危ない事には手を出さないように。授業も抜け出さない、それと夜遊びもほどほどに―――」
「ハッ、アンタの方はもう少し遊び慣れとくんだな。そのうち下らねぇ男に食われちまっても知らねぇぞ?」
「なっ…………!…………もう、貴方って人は。」
「ふふ…………元気にしてるんだよ、アッシュ。Z組の皆さんも、コイツをどうかよろしく頼んだよ。」
「って、オイ―――」
「あはは、任せてくださいっ。」
「まあ一応、同じクラスメイトですし。」
「うん、それがアッシュと同じクラスメイトの私達の役目だものね。」
「品行方正は無理でしょうが一線は越えさせないようにします。」
女性の頼みにアッシュが反論する暇もなくZ組はそれぞれ答えた。
「ああっ、ありがとうございます!」
「……………クソ、どいつもこいつも…………」
(はは…………)
(フフ…………ラクウェルの人達に大切にされている証拠ですわね。)
アッシュが気まずそうな表情をしている中その様子をリィンとセレーネは微笑ましそうに見守っていた。
「ふふ…………ミュゼも元気でね。どうか無理はしないで頂戴。」
「大変なのは”これから”だろうが…………次に戻る時を楽しみにしている。」
「…………ふふ、お祖父様、お祖母様もどうかお元気で。」
イーグレット伯爵夫妻の見送りの言葉にミュゼは静かな笑みを浮かべて答えた。
「―――お孫さんのことはどうかお任せください。自分達も担任教官として精一杯支えさせていただきます。」
「まあ…………」
「フフ、よろしく頼んだよ。…………ふむ、事によっては次の帰省でめでたい報告などもあるやもしれんな。」
「もう、お祖父様ったら気が早いんですから♪」
「ふふ、首を長くしてお待ちしております。」
ミュゼと伯爵夫妻、セツナのやり取りを見たリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「…………あの、支えるというのはそういう意味では。」
「うーん、手強い家族ねぇ。」
我に返ったリィンは自分の発言の意味を訂正しようとし、ユウナは苦笑
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