暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第91話:Tear
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くて守れない悔しさや悲しみは…俺もよく知っているはずなのに…!!」
「それはエックスだけのせいじゃないわ。私もルインの心を救えなかったんだから…ルインの親友が聞いて呆れるわ……」
自嘲するエイリアにエックスも深い溜め息を吐いた。
「アイリスは大丈夫だろうか?」
カーネルを喪い、亡骸に触れることすら許されなかったアイリスの気持ちはどれ程辛いのか、エックスには分からない。
「アイリスは大丈夫よ。ゼロがいるもの」
「でもゼロはあんまり慰めるとかは得意じゃないし…」
「分かってないわねエックス」
思わず溜め息を吐いてしまうエイリアの態度に思わずむっとなるエックスである。
「何だよ?」
「エックス、女の子はね…好きな人が傍にいるだけでも大分違うのよ」
「そう…なのか…?」
「そうよ、アイリスのことよりあなたはあなた自身の心配をしなさい。ディザイアにやられた怪我はもう大丈夫なの?」
「怪我…あ、ああ…大丈夫だよ。」
「そう、良かったわ」
「それにしても、エイリアが怪我って言うなんて…ね…ふくく…」
らしくなくエックスは含み笑いをし、今度はエイリアがむっとなる番であった。
「な、何?何か変なこと言った?」
「いや、ごめん。初めて臨時オペレーターとして配属された時は俺達がダメージを負った時は“損傷”って言ってたじゃないか…あの時のエイリアは妙に固くて…」
「あ、あの時は…慣れない仕事で一杯一杯だったからよ!!あんな状況だったし…」
臨時オペレーターとして配属されたばかりの頃を思い出してか、エイリアは恥ずかしそうに言う。
「うん、分かってるよ。あの時はみんな必死だったから…」
エックスもそんな彼女に微笑みながら、当時のことを思い出していた。
「私はあなた達と関わるようになってから色々な事に疑念、私情を抱くようになったわ。これって何なのかしら?研究ばかりの頃はこんな風じゃなかったのに…」
エックスやルイン達と関わる度にエイリアの中に科学者時代には全く感じなかった疑念や様々な私情を抱くようになった。
最初は戸惑うこともあったが、今ではとても良いもののように思える。
「うーん…様々な経験をして、色んな人と触れあったことで心が成長したんじゃないかな?」
腕を組んで少しの間、エイリアの疑問を考えるがその疑問に対してエックスは心理学者とかではないので、何となくでしか説明出来ない。
「心…成長…昔ならレプリロイドが?って一蹴してたけど…今なら納得出来るわ…特にあなたの言葉ならね」
「俺の?何で?」
疑問符を浮かべるエックスに思わずエイリアは笑ってしまう。
きっと彼は自分が今までしていることがどれだけ凄いこと
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