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ある晴れた日に
113部分:谷に走り山に走りその九
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うできたら」
「そうだね。止めておくよ」
 そういうことになった。やはり聞いていて気分が悪くなってしまうものだったからだ。そしてここで場の雰囲気を変える為か明日夢が正道に声をかけてきた。
「ねえ音橋」
「何だ?」
「丁度キャンプファイアーだしさ」
 まずはこう彼に声をかけた。
「音楽。何かあるかしら」
「ああ。何がいいんだ?」
 正道も早速それに応え背中のギターを身体の前にやってきた。
「何でもいけるけれどよ」
「明るい曲がいいわ」
 咲からのリクエストだった。
「今までかなり怖かったから」
「そうか。明るい曲か」
「とりあえず明るかったら何でもいいから」
 奈々瀬も言ってきた。
「明るい曲。御願い」
「そうだな」
 二人のリクエストを聞いて考え込んだ。
「じゃあよ。特撮でどうだよ」
「特撮!?」
「それでとびきり明るい曲知ってるぜ」
 こう皆に提案するのだった。
「これなら間違いないって曲な」
「何の曲?それで」
 明日夢が彼に問う。
「明るい曲って」
「ウルトラマンタロウだよ」
 彼が選んだ曲はそれであった。

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