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ある晴れた日に
110部分:谷に走り山に走りその六
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ていうと楳図先生だけれどね」
 静華も静華で相当なものを読んでいる。
「あの乾いたははははは、って笑いがもう」
「ああ、それトラウマものだよ」
 野本は今でもそのシーンを怖がっているのは丸わかりの顔になっていた。
「思い出したくねえのに思い出してな」
「そうそう。もう今でも」
「あたしは映画だよな」
 春華はそれらしい。
「もうよ。日本の幽霊とか最悪に怖いよな」
「あれ?番町皿屋敷とか」
「あれはまだいいんだよ」
 こう凛に返す。
「まあ名前言うのも怖いのとかあるしよ」
「貞子とか?」
「あれ観てからテレビの画面観るのが怖くなったんだよ」
 これもまた子供なら無理もないことであった。

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