第二章
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「これはこれであかん」
「はい、では」
「これからどうするかや」
「どう見ても旦那さんの浮気の割合が高いですなあ」
モレイは呆れたまま言った、スケルトンなので表情はわかりにくいが目の光にそれがはっきりと出ていた。
「ほんまに」
「ああ、それやったらな」
「旦那さんの浮気癖を何とかしますか」
「そやな、とはいってもな」
具体的にどうすべきか、コープチッティは腕を組んで考えたが。
これといった知恵を思いつかなかった、だがモレイが頭に電球を出してそれを点けた風になって述べた。
「ここは惚れ薬ですなあ」
「ああ、それを旦那さんに飲ませてやな」
「今は幸い身柄を確保していますし」
「二人共トラ箱に入れてな」
「今回の騒動の罪があるから二人共暫くそのままや」
トラ箱に隔離だというのだ。
「これはわしの権限でな」
「警察署に言ったでありますな」
「そうしたからな」
それでというのだった。
「それでや」
「惚れ薬をでありますな」
「旦那さんに飲ませてな」
隔離している一方、喧嘩の主な原因である彼にというのだ。
「そうしてな」
「それからでありますな」
「奥さんに合わせてな」
「心底惚れてもらってな」
それでとだ、コープチッティはモレイに述べた。
「そうしてな」
「それで、でありますな」
「二度と喧嘩せん様にしよ」
「そうすれば二人は普通の凄腕の冒険者でありますな」
「それになってくれるわ」
こうモレイに言ってだ、コープチッティはモレイと共にアユタヤの街の薬屋を探したがここで問題があった。
二人は高レベルの冒険者であるが故に薬への耐性が強かった、それは術に対してもだったがコープチッティは星の者だったので術が並の者より遥かに強かったので効いたのだ。だが並の薬ではとてもだった。
効かなかった、だがここで話を聞いた太宰からコープチッティに貝殻から連絡が来た。
「丁度バンコクにタイ一番の薬剤師がいまして」
「あそこにですか」
「あちらに行けば」
それでというのだ。
「お二人、ご主人ですね」
「旦那さんの方にもですね」
「効く惚れ薬を作ってくれます」
「とびきり効くのを」
「はい、ですが水路で行かれると速いですが」
アユタヤからバンコクまで川を使って進めばというのだ。
「近頃その辺りはモンスターが多いので」
「退治しながらですね」
「進んで下さい」
「そうさせてもらいます」
コープチッティは自分に貝殻で連絡をしてくれた太宰にこう返した、そして彼にお礼を行ってからだった。
モレイと共に川舟を一隻借りてそのうえでバンコクまで向かった、だが川は増水していて流れが急になっていてだった。
モンスターは太宰が言う通り多かった、それでだった。
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