第六章
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「礼儀正しく謙虚で温厚で」
「よい方ですか」
「若いですが器もあります、ただ」
「ただとは」
「少し潔癖過ぎてお金にも厳しい」
短所と思われることも話した。
「そうしたところもおありです」
「当家は奇麗好きで無駄遣いを戒めているので」
「このことはですね」
「問題ありません」
娘はアルフィアンに答えた。
「別に」
「ならですね」
「はい」
娘は笑顔だった、そのうえでの返事だった。
「これからは」
「そうして下さい」
笑顔で言ってだ、そのうえでだった。
娘は幸せに包まれた結婚式の後で新郎と共に台湾に旅立った、これでアルフィアン達の
やるべきことは終わった。
その後でだ、アルフィアンは自分の家でブッパースウォングと共に家のシェフが作ってくれたイスラム風の羊料理や中華風の麺類、見れば北京風の塩味のそれと水餃子それに熱帯の果物達を食べつつ酒も飲んでいた。
その中の羊肉を焼いたものを食べつつだ、彼はブッパースウォングに話した。
「娘さんの不安があって」
「結婚を前にしたな」
「その不安がですね」
「そやな」
ブッパースウォングも応えて述べた。
「モンスターを呼び集めてもうた」
「不安に反応するモンスター達を」
「それでや」
そこからというのだ。
「モンスターが囁く言葉でな」
「尚更不安になっていった」
「そやな、不安が不安を呼ぶ」
「そうしたことでしたね」
「ほんまやな」
「人は不安になるもの」
アルフィアンは考える顔になり述べた。
「そして不安は大きくなりさらに不安を呼ぶ」
「そやから気をつけんとな」
「あきませんね」
「そやな」
「そのことがわかりました」
アルフィアンは考える顔で述べた、そして。
彼の手にあるものが宿った、それは何かというと。
無数の短刀だった、彼はそれを手にしてブッパースウォングに話した。
「項充の短刀です」
「水滸伝の豪傑の」
「接近戦にも使えて」
「飛び道具にもやな」
「私はもう弓矢を持っていますが」
万力弓、それをというのだ。
「それに加えてです」
「接近戦にも飛び道具にも使える武器を手に入れたんやね」
「はい」
そうなったとだ、ブッパースウォングに微笑んで話した。
「有り難いことに」
「それはええことやな」
「そして神託を適えたので」
アルフィアンはさらに話した。
「全体的に一回りです」
「強うなったか」
「そうなりました」
「それは何よりや、ほなな」
「これからですね」
アルフィアンはブッパースウォングに応えて述べた。
「また一歩」
「そうしよな」
「はい、この家を出たら」
今やるべきことが終わったことを祝っての宴が終わってそうしたらとだ、アルフィアンはブッパース
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