第26話『涙を勇気に変えて〜ティッタの選んだ道』
[前書き]
[8]前話 [1]本文 [2]次話
前回までのあらすじ〜
青年は少女の感想を受け止めて、再び歩くことを決意しました。
勇者は傭兵の生き様を見つめて、再び羽ばたくことを決意しました。
使い手は竜具の紅玉を思い出し、再び振るうことを決意しました。
原作改変。素粒子干渉。時空偏移。
それらを可能にしうる、神剣を求めるために。
少女は力を持たぬゆえに大切な人と歩くことできず――
傭兵は過去に縛られ、翼を広げること能わず――
竜具はかつての主の手から離れて、思い描いていた夢叶わず――
そんな二人だからこそ、せめて勇者だけでも暁に向かって歩き、羽ばたいてほしいと願います。
竜具もまた、自らの紅玉を煌めかせて、夢を思い出すよう願います。
勇者はあたしのあこがれ。
勇者はわたしの希望。
獅子王凱。あなたにはまだ守れる人も、救える人もたくさんいるのです。
弱者が弱者を虐げる醜い時代の中だからこそ、勇者の勇気はこの世界で輝くのです。
心折れし勇者に必要なことは、最初から力なんかではありませんでした。
勇気。
小さな感想は勇気の火を心に灯して。
かすかな未来は勇気の光を瞳に映して。
万民が認める勇者の光物語など、どの世界にも存在しません。
それでも??
たった一人でいい。
たった一人でかまわない。
勇者の存在を見つめてくれるなら。
勇者の定義を決めてくれるなら。
誰もが筆に迷いを抱いて生まれてきました。それでも、無駄な物語なんてなにもないはずです。
そしてとうとう勇者はおのれの過去にけじめをつけるべく、独立交易自由都市へ羽ばたいていきます。
[8]前話 [1]本文 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ