第三章
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「生きているものがない」
「そうしたお庭やね」
「何か」
ズーはその池のよく見ると模型である魚達を見つつ言った、ただそこに浮かんでいるだけである。
「何もかもが造りもので」
「おかしな場所やね」
「ええ、何か」
こうもだ、ズーは言った。
「この洋館を建てたお金持ちは」
「生きるものを否定している」
「そんな気がしますわね」
「そうやね、ほんまに」
「不思議な方ですわね」
「どうして生きるものを否定しているのか」
「それがですわ」
どうもとだ、また言ったズーだった。
「あたくし様は気になりますわ」
「そやね、しかも」
ここでチュットは身構えた、そしてだった。
ズーも同時にそうなった、そのうえで。
二人に突然襲い掛かってきたシャドー、アンデットモンスターであるそのモンスター数体を倒した。
そうしてだ、チュットはズーにあらためて言った。
「人がずっとおらんと」
「時としてですわね」
「アンデットがおって」
それでというのだ。
「巣にしてるわ」
「この世界の廃墟はそうなりますので」
ズーも戦闘の後で怪訝な顔で述べた。
「注意しなくてはなりませんわ」
「そやね、生きるものはおらんでも」
「アンデットモンスターはいる」
「ほなここはね」
「アンデットモンスターの退治もしますわ」
これは民の安全の為でもある、迂闊か軽率で廃墟に入り込んでアンデットモンスターに襲われる者がこの世界には多くいて問題になっているのだ。
それでズーはその問題解決の為にもだった、ここはアンデットモンスターを倒すことにすることにした。
一旦遭遇するとそこからは幾度とだった。
二人はアンデットモンスターに襲われた、シャドーだけでなくゴーストやスペクター、レイスに死霊、亡霊とだった。
多くのアンデット達が出てきた、ゾンビやグールやスケルトンまでいて庭そして洋館の中はまるでアンデットのマンションだった。
洋館の中もロココ調で宮殿の様に広い、だがズーはその見事な廊下の中で数体のスケルトンをチュットと共に倒してから彼女に言った。
「おそらくこれは」
「これは?」
「洋館の主は人形が好きでしたわね」
「そうしたお話やったね」
「人形は人に似た形なので」
それでというのだ、実際洋館の至るところに大小様々な人形が存在している。ベトナムの人形もあればフランスや中国、アメリカの人形もあり日本のものもあった。等身大のマネキンも多く飾られている。
廊下にも見事なトロルの男の戦士のマネキンがある、ズーはそのマネキンを見つつチュットに対して話した。
「よからぬ霊を招きますわ」
「よく言われてるな」
「ですから」
それでと言うのだった。
「この様にですわ」
「この洋館にアンデットが多いんやね」
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