EX回:第73話<コンゴーさん、ありがとう>
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ろう。
女性秘書官は、落ち着いた声で報告を始めた。
『先ほどまで鎮守府の技術スタッフが龍田さんを診ていました。大破でしたが致命傷ではないので安静にしていれば良くなるだろう、ということです。今、衛生隊の病室です』
『いろいろ、ご迷惑をおかけしました』
ブルネイ司令が詫びると、彼女は首を振った。
『とんでもない。むしろ私たちは艦娘の導入を心待ちにします。彼女たちはワンダフォーです』
彼女は、とても素晴らしいものを見るような目をして言った。
『恐縮です』
ブルネイ司令は応えた。彼もまた誇らしく感じているようだ。その想いは私も同じだ。
……隣を見ると金剛は『フフン』と鼻息も荒く胸を張っていた。当然、つかんでいた手も離して、自分の腰に当てていた。
(いつものポーズか。やっぱり、お前は、それが良い)
すると女性秘書官は私たちに近寄ると金剛の手を取った。一瞬、キョトンとした表情を見せる高速戦艦。
秘書官は言った。
『貴方が乗せてくれた彼は王宮に戻る時に、貴方のことを何度も絶賛していましたよ、コンゴーさん。ありがとうって』
何かを答えようとした金剛だった。
『ウ……』
しかし言葉にならない。いや、それまで抑えていた物が一気に噴出したのだろう。感極まったように、また泣き出してしまった。
『コンゴーさん、ありがとう……』
女性秘書官も、そのまま金剛を抱きしめている。
(うーむ。美人がダブルで目の保養になる)
「あっ、青葉さん!」
「ハイ?」
慌てて反応する彼女。
私は激しく手招きをした。
「写真、写真っ!」
「あ、はいはぃ!」
翌日の新聞の一面に、この美人たちの写真が大きく使われたのは言うまでも無い。軒並み追加印刷したとか、しないとか。
以下魔除け
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