第四章
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「そっちの才能が凄いわ」
「そういう子やな」
「そや、これは塔に行ってもな」
「万全に戦えるな」
「あのボンの言うこと聞いてたらな」
こう言うのだった、そして実際にだった。
一行は少年の采配の下的確に戦うことが出来夜は常に宿屋でゆっくりと休み暖かい食事も採れて英気を養えた、塔の中に入ってもだ。
少年の戦闘の采配は的確で塔の中身もよくわかっていてだ。危険な真似もせず的確に進むことが出来た。
最上階にも問題なく行くことが出来た、最上階には一つの宝玉が祭壇にあったが。
冒険者の一人が取りに行こうとすると少年は止めた。
「待って下さい」
「どうしたんですか?」
ハリムが少年に問うた。
「何かありますか?」
「塔の情報では罠はありませんが」
それでもと言うのだった。
「しかしです」
「用心を重ねてですか」
「はい、罠を調べて」
そしてというのだ。
「それからです」
「宝珠を取るべきですか」
「そうしましょう、術で調べシーフの方に」
冒険者の中にいるホビットのこの職業の者を見ての言葉だ。
「調べてもらい」
「二重にですね」
「そしてです」
そのうえでというのだ、少年は塔では地図に載っている罠がある場所は避けるか罠を解除していっていた。地図に載っていなくとも殆どの場所を色々な術を使ってそのうえで慎重に進んでいっていた。
そしてだ、今もというのだ。
「その様にして宝珠をです」
「手に入れるのですね」
「宝珠を取り屋敷に帰れば」
それでと言うのだった。
「私達の冒険は終わりですが」
「それでもですね」
「最後だからこそ」
それだけにというのだ。
「慎重にです」
「調べるのですね」
「そうしましょう」
こう言ってだった、少年は実際に術とシーフのチェックを宝珠が置かれている祭壇に対して行ってだった。
安全を確認してから宝珠を手に入れた、そして塔を降りていってだった。
帰り道を進んでいったがここで二人以外の冒険者達は休憩中に話した。
「あの子本当に冒険はじめてか?」
「事前に勉強していてもはじめてだとな」
「あそこまで動けないだろ」
「用意出来ないだろ」
「完璧にやってるけれどな」
「戦闘のこともわかってるけれどな」
それでもというのだ。
「ちょっとな」
「あの子はわかり過ぎだろ」
「凄いものなんてものじゃないぞ」
「ベテランの冒険者みたいだな」
「とんでもない子だな」
「そうだな」
「ほんまやな」
ハリムも今の仲間達の話を聞いて頷いた、そのうえでアミンに話した。
「あの子はな」
「僕もそう思うわ」
アミンもハリムにこう返した。
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