六話目
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「裕斗!」
「はい!」
リアスの言葉に従い、彼女の眷属の騎士である木場が自身の神器の力で作り出した剣を構え、視認できない速さでかける。
「祐斗の役割は『騎士ナイト』。特性はスピード。『騎士』となった者は速さが増すの。そして、祐斗の最大の武器は剣。それが祐斗の力。目では捉えられない速力と、達人級の剣捌き。二つが合わさる事で、祐斗は最速の騎士となる」
リアスの言葉に『おぉー』とでも言うような表情を浮かべているイッセー。
確かにビルドでもフォームによれば木場の速さを視認するのは難しいだろう。だが、
「今のオレとの相性は悪すぎたな」
「っ!?」
左腕のクリーナーを上げて無理矢理引き寄せる。元々パワータイプではない木場がそれに抗う事などできる訳は無い。
どんなに素早く動こうとも動けなくして仕舞えば意味は無く、体制が崩れていれば達人級の剣の腕前も発揮出来ない。クリーナーボディと木場の相性は最悪と言って良いだろう。
「……吹っ飛べ」
だが、別の声が響く。リアスの眷属の戦車である小猫。彼女は小柄ながら木場とは正反対の純然なパワータイプ。クリーナーの吸引力の影響の少ない側からなら十分に接近できる。
木場へと意識が向いていた隙にライオンクリーナーの懐へと飛び込み、
「ま、待った!」
慌てて彼女を止めようとするライオンクリーナー。だが、彼女の拳はライオンボディの胸部分に直撃する。
「次は小猫ね。あの子の駒は『戦車』。『戦車』の特性は到ってシンプル。バカげた力と、屈強なまでの防御。あの慌てようなら……」
リアスの説明とビルドの慌て様から、これならと言う表情を浮かべるイッセーとリアス。だが、彼が心配していたのは、
「……くっ! な、なんで……」
「いや、このボディってかなりの強度だから素手で殴ったら危ないって言おうとしたんだけど」
ビルド・ライオンクリーナーを殴った小猫は拳を押さえながらしゃがみ込む。彼女の拳の骨にはヒビが入り血が吹き出ていた。一方、拳を受けた側のライオンクリーナーは仮面で表情こそ分からないが、寧ろ殴った側を心配してさえいる。
ライオンクリーナーのライアチェストアーマーは武器を使った物理攻撃をほぼ通さない、ダメージを与えられるのは自身の爪ライアメタルクローのみと言うトンデモ性能なのだ。生身の相手が素手で殴れば怪我をするのは相手の方だろう。
ライオンクリーナーとしては全力で、しかも素手で、そんな自分のボディを殴ろうとしたから慌てたのだ。
「小猫ちゃん!」
「っ!」
木場の言葉に反応して拳の痛みをこらえながらライオンクリーナーから離れる小猫。
新たに作り出した2本目の魔剣と合わ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ