第四章
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それは起きた世界でのことでだ、こちらの世界では相変わらずであった。
これはという男を見たら声をかけ続け戦闘では暴れ回りつつそのうえで美奈代と共に神託を探していった、するとだった。
マゼラン海峡、フエゴ島が見えそうなアルゼンチンの南端部に一本の剣が刺さっているのが見えた、碧はその剣を見て美奈代に話した。
「ファンが言うてたけえ」
「インペルさんですね」
「アルゼンチンのな」
この国出身の星の者である彼がというのだ。
「アルゼンチンの南の端にとんでもない強さのモンスターを封じているじゃ」
「剣ですか」
「それは刺さってるとじゃ」
「ではこの剣が」
「多分というか」
「絶対にですね」
「その剣じゃけえ」
こう美奈代に話した。
「間違いなくそうじゃけえ」
「ではこの剣を抜いて」
「モンスターを倒すというのがけえ」
「碧さんの神託でしょうか」
「多分そうじゃけえ」
こう美奈代に話した。
「絶対に」
「その通りじゃ」
ここですうっとだった、剣から年老いたサイクロプスの老人が出て来た。アステカを思わせる服装をしている。
「この剣はな」
「モンスターをか」
「そうじゃ、巨大で身体のあらゆるところに牙が生えそろった口がある鰐じゃ」
「そのモンスターをじゃな」
「封じておる」
「前にこんなさんが倒したんじゃな」
「わかるか」
「大体わかるけえ」
碧は老人に答えた、見れば老人の身体は透けていて影もない。
「それでこんなさんは剣に乗り移ってじゃ」
「そうじゃ、倒したずっと後で死んでじゃ」
「それでけえな」
「わしはモンスターを倒したが」
それでもというのだ。
「倒しきれず封じることしか出来ずな」
「その封じたのがこの剣じゃけえ」
「そして死んだ時にじゃ」
「こんなさんが剣に乗り移って」
「完全に封じたが」
「モンスターを完全に倒してこの地を完全に安全にしたいなら」
美奈代も言ってきた。
「剣を抜いてですね」
「うむ、封印を解かれたモンスターが出て来てな」
「そのモンスターを倒す」
「そうしてないと駄目じゃ」
「わかったけえ、なら」
碧は老人の言葉を全て聞くとだ、すぐにだった。
剣の方に歩み寄って抜きにかかった、剣は中々抜けず老人は碧に話した。
「この剣はモンスターを倒せ剣を使いこなせる力量がないとじゃ」
「抜けんか」
「そうじゃ」
そうだと言うのだった。
「そうした剣じゃが」
「わかったけえ、なら」
「それならか」
「わらわが絶対抜いて倒したるけえ」
そのモンスターをというのだ。
「待ってるけえ」
「そうするか」
「絶対にそうするけえ」
「あの、ご主人」
ここで碧の神具の一つ因幡の白兎が出て来てだ、彼女に言ってきた。
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