224部分:二百二十四.陰陽師有宗入道
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二百二十四.陰陽師有宗入道
二百二十四.陰陽師有宗入道
陰陽師であられる安倍有宗入道殿が鎌倉から都に上京して訪ねて来られました。入道殿が門に足を踏み入れられるとまずこの庭は無駄に広いです。何の工夫もなくけしからんものであります。頭を少し使えばそれで何かを植えることもできるでしょうに。小径を一本だけ残して後は畑に作り変えるべきであります、と説教されました。
これはもっともなお話です。少しの土地でも荒地にしておくのは勿体無いことであります。それよりはそこに食べ物やお薬でも植えた方がずっといいです。それこそが無駄なことであります。
ですから荒地や何も使っていない土地を見ているとつい何と無駄なことになっているのかと思ってしまいます。それよりも少しでも畑やそうしたものにしていると土地も無駄ではありませんし食べ物やお薬が手に入るようになります。ですからそうするべきなのですがそれが中々そうはいっていません。何故かそうした場所はほったらかしになったままであります。中々開墾されたりはしません。挙句にはすすきが生い茂りそこに狐や狸が棲むようになってしまいます。それが実に心細い状況になってしまいます。全くもって勿体無いお話であります。
陰陽師有宗入道 完
2009・12・24
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