218部分:二百十八.狐は人に食ひつくもの
[8]前話 [2]次話
二百十八.狐は人に食ひつくもの
二百十八.狐は人に食ひつくもの
狐は化けてそれで人をたぶらかすだけではなく人に噛み付くこともあります。久我大納言殿のお屋敷では寝ている使用人の一人が足を噛まれたことがあります。仁和寺の本道においては夜道を歩く小坊主が飛び掛かって来る三匹の狐に対して危うく噛み殺されそうになりました。小坊主は刀を抜いてこれに対してまずは二匹を刺しました。そして一匹を突き刺してこれを殺しましたがあとの二匹には逃げられてしまいました。小坊主はあちこちを噛まれましたが命には別状はありませんでした。
この様に狐も人を襲い噛むものであります。用心しないといけません。また噛まれますとそこから恐ろしい病にかかって狂い死にすることもあります。これは狐に限らず犬や猫でもそうですが。そうしたおかしな狐に出会った時は特に用心すべき事柄であります。噛まれてそれでそこから死んでしまってはお話になりません。ですから狐といえど馬鹿にはできません。少なくとも狐は人を噛むものであることは頭の中に入れておくべきです。さもないと大変なことになってしまいます。
このことを書いておきますが狐は犬に比べて小さいです。そして弱いです。ですが侮ってはなりません。
狐は人に食ひつくもの 完
2009・12・18
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ