第一話 クロスボーンガンダム
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、過去のユニバーサル規格のような状況となり今後、開発されるサウザンドカスタムのコピー機は敵軍からでも調達出来るようになった。
世は、一機当千の時代。
一機のモビルスーツが戦争の局面を左右する。
これは喪われた伝説を、再現する物語だ。
モビルスーツに浪漫(ろまん)は必要ない、と誰かが言った。
兵器に浪漫(ユーモア)は必要ない。兵器は人を殺す為にある、と誰かが言った。
そう。兵器は人を殺す為にある。現に、目の前で組み立てられている機体も正にそうなのだろう。
クロスボーンガンダム・レイス。
クロスボーンガンダムの『幽霊』
クロスボーンガンダムの残骸とクロスボーンガンダムで得られた戦闘データをフィードバックし改修した新たなクロスボーンガンダムだ。
因みに、レイスと言う名は私が無理矢理付けた。これはレイスの立案者であり設計者である私の特権だ。誰も文句は言えないし言わせない立場というのは最高だぜ。
「ようやく形になってきましたね」
開発チームの一人である…名前を何だったか?
まぁいい覚えていないという事は覚える必要のない人間なのだろう。
「そうだな。ようやくここまで来た」
レイスの開発が始まって早二年、色々と面倒な事ばかりだった。
最初は木星帝国に回収されたクロスボーンガンダムの残骸を話し合いの交渉で回収し、次にサナリィの施設に蓄積していたクロスボーンガンダムの戦闘データと設計図を私が態々(わざわざ)、サナリィの研究チームの一員になる事で入手しやっとここまで漕ぎ着けたのだ。本当にここまで長かった…思い返せばここまでよく来れたなと自画自賛してしまう。
「形になってくると本当にF97にそっくりですね」
「当たり前だ。そうなるように設計したんだからな、」
F97────クロスボーンガンダムは私の心を射抜いた天使(キューピット)だ。
その天使をこうやって自分の手で組み上げられるなんて私は本当に幸せ者だよ。
「武装の開発状況はどうなってるんです?」
「機体の開発を優先したからね。武装に関してはまだまだ先の話さ」
内部フレームと装甲素材を優先的に設計し生成しておいたので後は組み上げるだけで何とかなるが…武装に関してはデータ不足で開発が遅れてしまっている。一応、新規で開発した武装ならレイスと同時期に完成しそうだが…私の求めている本物の『クロスボーンガンダム』には及ばない。
「ユニバーサル規格の武装なら互換性の問題は無いですけど…」
「そんなのは解ってるよ。でも、それじゃあ地味過ぎるでしょ」
「地味…ですか?」
「あぁ、こんな最高の機体に既存の武装なんて勿体ない。もっとセンスのある武装を装備させなきゃ」
例えば、デー
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