第84話
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んですか…………峡谷方面はいいのですか?」
ユーシスが説明したサラが現れた理由を知ったセレーネは目を丸くしてサラに訊ねた。
「実は、やっと助っ人が来たからそちらに任せて来ちゃったのよ。トヴァルとアガットなんだけどね。」
「そうだったんですか…………!」
「うん、フィーにも連絡したんだけどちょうど別件で手を離せなくてね。」
「そうか…………彼女とも久しぶりだが。」
「んー、ちょっと残念だなー。」
フィーがフォートガードに来ていない事を知ったミリアムとガイウスはそれぞれ残念そうな表情を浮かべていた。
「――――しかし地方軍の配備は見直すべきかもしれませんな。」
「ああ、私もそう思う。フォーカードは当然としてもやはり峡谷方面も必要だろう。」
「ええ。二つが何らかの形で連動している可能性は高いでしょう。正規軍が当てにできない以上は地方軍にカバーして頂きたいところです。後できれば峡谷方面に関してはオルディスのクロスベル帝国軍とも連携を取って頂きたいのですが…………」
「――――了解した。それでは早速、編成とオルディスに連絡を…………」
「その必要はない!」
ハイアームズ侯爵とサラの意見を聞いて地方軍の配備の見直しを決意したウォレス准将だったが、突如私兵を連れて現れたバラッド侯爵が声を上げて地方軍の配備の見直しを否定した。
「侯爵閣下…………」
「准将、何度も言わせるな!地方軍は新海都と領邦会議を守っていればそれでよいのだ!全軍で当たれば”結社”とやらの人形だろうが恐れるに足らぬだろう!」
「そのために全軍を投入するのはあまりに無駄が多すぎます。結社と猟兵団の動きが読めぬ今、柔軟かつ迅速に対応できる態勢を―――」
「ええい、ワシに意見するつもりか!?地方軍の監督は、フォートガード州統括者たるこのワシに委ねられているのだぞ!?貴様ごとき、帝国政府に打診すれば首をすげ替えられることを忘れたか!?」
「……………………」
「くっ…………」
バラッド侯爵に意見をしたウォレス准将だったが聞く耳を持たない様子のバラッド侯爵に閉口し、パトリックは悔しそうな表情で唇をかみしめた。
「…………まあまあ、バラッド侯。いかに領邦会議が大切とはいえラクウェルの民も不安でしょう。閣下が贔屓にされている店などもあるのではないですか?」
「むっ、それは…………」
「エレボニアでは珍しい歓楽都市―――小劇場などの文化もあります。」
「次期カイエン公としてせめて保険を掛けるべきでは?」
「…………フン、そこまで諸君が言うならばいいだろう。だが一個中隊のみだ!それ以外割くことは許さん!残りは新海都防衛に回し領邦会議の開催を死守せよ!それと
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