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徒然草
201部分:二百一.退凡・下乗の卒都婆

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二百一.退凡・下乗の卒都婆

                二百一.退凡・下乗の卒都婆
 天竺において釈尊が説法をされたと言われている霊鷲山には関わっている者以外は立ち入ってはならないと書かれた標識と車を入れてはならないと書かれた標識、それぞれ二つの標識がありました。まず山の外側に車を入れてはならないという標識がありましてそうhして山の内側に入りますと関わっている者以外は立ち入ってはならないと書かれた表紙が立てられていまして普通の人は入られませんでした。
 これは天竺の、しかもかなり昔のお話であります。今もそうなのかと聞かれますと少しわかりません。果たして真実だったのかどうか確かめるにはそれこそ天竺に行かなければわかりません。ですがこうしたお話があるのは確かであります。
 思えばこんな話もあるのです。これでは誰も入られないのではと思います。関わっている人となれば極めて限られてしまいます。それで誰が入られましょうか。閉鎖的と言えば閉鎖的であります。ですが閉鎖的、排他的にも色々ありまして自分達以外を認めないというのはこれは論外であります。そうした連中は結果として身内でも争うようになり最後は滅んでしまいます。そうしてそのことを反省せず生き残っても同じことを繰り返し信頼を失い結局滅んでしまいます。これはまことに愚の骨頂であります。


退凡・下乗の卒都婆   完


               2009・12・1

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