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悪魔の書
第二章

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「探します」
「それではお願いします、何かありましたら」
「はい、呼んでですね」
「ここは多くの人が働いています」
「その人達を頼って」
「お聞き下さい」
 司書の人は由香に最後まで真面目に話した、そうしてだった。
 四人は広くしかも何層もある図書館の中を歩き回った、幾重にも連なっている全ての本棚に書が収められていた。
 その本棚と本棚、そして閲覧の席の間を四人で歩きつつだった。由香は仲間達に対してこんなことを言った。
「何か神託とかな」
「関係なさそうやな」
「そやね」
「これといって」
「図書館らしく静かな場所で」
 それでというのだ。
「人もおるけどな」
「騒がしくするなって決まりあるしな」
「皆紳士淑女やな」
「平和やで」
「図書館の中に」
 ここでこうも言う由香だった。
「何かあるってな」
「殺人事件とか?」
「あととんでもない本があるとか」
「本から何か出て来るとか」
「そんなんちゃう?」
 こう言うのだった。
「あるとしたら」
「そんなとこやね、けどな」
「この図書館にそんな雰囲気ないしな」
「平和な場所やし」
「そんな場所で神託って何やろ」
 このことをだ、由香は今新権威考えていた。
「ほんまに」
「それがわからんな」
「どうもな」
「ほんまに何やろな」
「とりあえずな」
 由香は考える顔でだ、三人に述べた。
「今は図書館の中巡ろうな」
「そうしよな」
「一回りしたらわかってくるやろし」
「それやったらな」
「まずは回ろうな」
 図書館の中をとだ、こう話してだ。
 四人で図書館の全ての階を隅から隅まで巡った、そして閉館時間になると図書館を出てそのうえでだった。
 都にある四人が一緒に住んでいる家の中でだ、由香は湯豆腐を食べて酒を飲みつつ一緒に飲み食いをしている三人に言った。
「今日は何もわからんかったな」
「そやったね」
 瑠璃子は熱い豆腐をはふはふと食べつつ応えた、味付けは生姜醤油だ。
「今日は」
「また明日やね」
 紗枝はぽん酢で食べつつ話した。
「ほんまに」
「明日巡ったら」
 雅美は味噌で味付けして食べている。
「わかるかも知れんから」
「そやね、また明日で」
 由香はごまだれで食べつつ述べた。
「今日はこうしてな」
「湯豆腐食べて」
「それでお酒も飲んで」
「ゆっくりしよな」
「そやね、しかし湯豆腐と」
 由香は今度は酒を飲んで言った。
「熱燗ってあったまるな」
「この熱燗一回沸騰させてるけど」
「熱いものに熱いもんでな」
「今日みたいな寒い日にはめちゃええな」
「これあれらしいで」 
 由香はさらに言った。
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