3話
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「おーい、坊主。着いたぞ、ここがオラリオだ」
「ここがオラリオ?」
馬車の荷台から見てみると大きな塀と門が見える。
「儂はここじゃない入り口を通るからの。乗せられるのはここまでなのじゃ」
「そうですか。ここまでありがとうございました」
「いいんじゃよ。山賊に襲われていたところを助けてもらったんじゃ。これくらい安い安い」
そのまま馬車を降り、お礼を再び言ってから街へと入った。
「おお、ここがオラリオ…圧倒するぜ」
見渡す限り多種多様な種族のヒト、ヒト、ヒト。スクランブル交差点くらいの賑わいだな。
「とりあえず、神様を探して恩恵を授からないとダンジョンには潜れないんだっけ?」
とりあえず、俺に恩恵をくれそうな神様を探して見るか。
「貴様のような田舎者に何ができる!即刻立ち去れ」
「お前みたいな兎には無理だ」
「ふん、とっとと去れ!」
ふー。とりあえず……。
「まさかのゼロですか。と言うか、誰が兎だ!」
見た目のことでバカにしてきたやつらを石にしてやろうかと思ったが、戻すことができないのでやらないことにした。
「刀一本持ってるのが目に入らねえのかってぇの」
腰に下げた日本刀を見ながら嘆いた。
これは祖父ちゃんが10歳の誕生日にプレゼントとしてくれたものだ。中々の業物らしいが正直価値とかは分からん。
「さて、そろそろ夕暮れ時だし何処かの宿にでも」
「ちょっと良いかい。そこの君!」
「ん?」
振り向くとそこにはロリ巨乳を体現したような女性がたっていた。と言うか、神がいた。
「良かったら、僕の家族になってくれないか」
「おう、良いぞ」
「そうかい、ダメって…え!良いのかい!」
おお、一気に距離を詰めてきたな。
「ああ、丁度俺を眷属にしてくれる神様を探していたところだしな」
「そうだったのか。なら、僕の最初の家族が君になるんだね」
「あ、初めてなのね」
「もしかして嫌だったかい?」
「いや、特には」
まあ、丁度明日にでもファミリア探しをもう一度しようと思ってたしな。
「そうかい。なら、まずは自己紹介からだ!ボクの名前はヘスティアって言うんだ」
「ヘスティア?確か元オリンポス十二神であり炉と竈、家庭の火の神であり処女神の?」
「そうだよ!よく知っているね?ボクって結構マイナーな神だと思うんだけど」
「まあ、確かに十二の試練を乗り越えてオリンポス十二神となったヘラクレスや知識と戦の神であり英雄ペルセウスにゴルゴーン三姉妹の末妹のメデューサを殺すために力を貸したアテナなどといった神と違ってそれほど名を残した神ではないですね」
何気ないベルの言葉に落ち込むヘスティア。
「うぐっ、そこまで知
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