第一章
[2]次話
珍獣の子供
有島流星と宮沢勇作は有島の神託で今は北極の上にある浮島の一つの中にいた、そこは北極の上にあるが温和な気候の島だった。
その島にいてだ、有島は宮沢に言った。
「なあ、ここはでやんす」
「暖かいな」
「北極の上でも」
「そだな」
「これは意外でやんす、とはいってもこの諸島は」
北極上空にある浮島達はというのだ、ここはこの世界の地名では北極上空浮島群と呼ばれていて有名な場所だ。
「人が五億もいて」
「産業もあってな」
「豊かな場所でやんす」
「北極は寒いだ」
この世界でもとだ、宮沢は話した。
「んだとも」
「上の島は」
「何処もこうだ」
そうだというのだ。
「暖かくてだ」
「水も木も豊かでやんす」
「資源もあるだ」
「田畑も多くて」
「いい場所だ」
北極と違ってというのだ。
「それでこの島もだ」
「そうだな、それであっし等はこの島にあっしの神託で来たでやんすが」
「問題はどんな神託がだ」
「それが問題だ」
「そう、だからでやんす」
それでとだ、有島は宮沢にさらに言った。
「これはっていう神託を調べていくでやんす」
「そうするだ」
「旅をしながら」
この島をとだ、こう話してだった。
二人で島にいるモンスター達を倒しながらだった、そのうえで。
街や村、山や森そして河川も調べたがその最中でだった。
ある村に入ってだ、有島はふと宿屋の傍にいた一見すると白猫に見える小さな生きものを見て言った。
「あれは」
「どしただ」
「あの生きものは猫ではないでやんす」
「じゃあ何だ」
「あっしは動物園で見たでやんす」
その生きものを観つつ言うのだった。
「あれを」
「只の猫ではないだか」
「よく見るでやんす、口元を」
「?そういえば」
宮沢は有島に言われてその牙を見た、するとだった。
牙が普通の猫に比べて長い、僅かだがそうなっていた。それで宮沢は思わず言った。
「サーベルタイガーみたいだ」
「それでやんす」
「あれはサーベルタイガーの子供だか」
「もっと違うネコ科でやんすよ」
「じゃあ何だ」
「ホッキョクミズライオンの子供でやんす」
それだというのだ。
「どうやら」
「ミズライオンっていうとあれだか」
宮沢もこの生きもののことは知っていて述べた。
「アフリカにいる」
「そうでやんす、川や水の中にいることが多い」
「サーベルタイガーから進化したライオンだ」
「あのライオンはあっし等の世界にもいると言われているでやんすが」
それでもとだ、有島な自分の言葉も出した。
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