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モンスター大発生
第二章

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「文字通りのな」
「何時どうなるかわからん」
「川も密林も危険が一杯や」
「それこそ仮面何とかでもないとや」
 瑠璃子はこうも言った。
「瞬時に死ぬ世界やな」
「あそこまで強ないとな」
「マダラオオトカゲと腕輪の力がないとな」
「まともに生きていける世界やないで」
「そや、それでここでの神託ってな」
 瑠璃子は今度は自分達のやるべきことの話をした。
「一体何やろな」
「アマゾンにおる巨大アナコンダ倒せとか」
「十の顔持ってる悪人倒せとか」
「秘宝を見付けて来いとか」
「どれにしてもこの街にいてや」
 それでとだ、瑠璃子はまた言った。
「楽な神託でありたいな」
「ほんまにな」
「楽ならそれでええわ」
「正直普通に暮らせるんやったら働いたら負けやし」
 四人全員で持ち前の怠け癖も出していた。
「ここにずっとおってな」
「楽な神託であって欲しいな」
「これ私等全員やけどな」
「心から思うわ。今のとこここ平和やし」
 瑠璃子はすっかり酔っていた、兎人のその顔で言うのだった。
「それやったらな」
「このままやな」
「ここにいたいな」
「ほんまにな」
「そやな、遊んで楽して一生を過ごす」 
 瑠璃子だけでなく四人共通の考えだ、とかくこの四人は適当かついい加減な性分だが今もそれが出ていた。
 それで適当な話をしていたがだ。
 四人は飲んで食べた後店を出て宿に戻る時にだ、亀人の男と昆虫人ヘラクレスオオカブトの男が喧嘩をしているのを見た。
 するとだ、四人ですぐにだった。
「これはあかんな」
「ああ、止めなな」
「喧嘩はあかん」
「すぐにや」
 それでとだ、四人で話してだった。
 二人の間に入ってだ、こう彼等に言った。
「まあまあ落ち着いて」
「理由はどうあれ暴力はあかんで」
「喧嘩は止めよな」
「ちょっと頭冷やそうか」
「何だ、あんた達」
 亀人の男が自分達の間に入った四人に対して言ってきた。
「見たところここの奴じゃないな」
「通りすがりの冒険者や」
 瑠璃子が身bンを隠して答えた。
「そう思ってくれてええわ」
「女の冒険者か」
「そや、うちは僧侶や」
「変わった僧衣だな、仏教の服かよ」
「そやで」
 その通りだとだ、瑠璃子は亀人の男に答えた。
「日本から来たで」
「見たところ他の娘達もか」
 亀人の男はここで他の三人も見て述べた。
「四人共な」
「そやで、日本人やで」
「私等日本で生まれ育ってるわ」
「それで冒険者になってん」
「そうか、遠いところから来たな」
「そやね、それで何で喧嘩してんねん」
「いや、ちょっとこいつと飲んでたけれどな」
 亀人の男は昆虫人の男を見つつ瑠璃子に答えた。
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