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徒然草
161部分:百六十一.花の盛り

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百六十一.花の盛り

                百六十一.花の盛り
 桜の花の盛りについてですが一年の間で日が出ている時間がもっとも短い冬至の日から数えて百五十日目とも春分の日の九日後とも言われていますが実際には立春から数えて七十五日後が最もいいと思います。
 桜を見るのもこれまた中々難しいものがありましてただ見ればいいというものではありません。何時見るかということが最も大事です。その日を選んで見なければ折角の桜も台無しになってしまいます。それを忘れずに最も美しい桜を見たいものです。それでどうするかといいますとやはり立春から数えまして七十五日程度後の日を選んでそのうえで見るのがいいと思います。これは実際に見ての私見であります。冬至から数えて百五十日後や春分から九日後とも言われていますがどうもその日の方が都合がいいように思われます。桜の花は移ろい易いものでありますからそうした細かい日まで考えて見ないことには折角の美しさを見そびれてしまいます。こうしたことを考えて見ていきたいものであります。ただこれは私見でありますので他の日がいいという方もおられるでしょう。そういう方はそうした日に桜を御覧になられるのがいいと思います。


花の盛り   完


                 2009・10・22

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