暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第29話:Antlion
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生の物じゃないな……ん!?」

砂嵐のせいで良く見えなかったエックスは目の前に障害物らしき物があることに気付くのが遅れてしまった。

「くっ!駄目だっ!避けきれない!!」

急いで曲がろうとするが、元々ターン性能に難があったチェバルでは回避出来ずに激突してしまった。

エックスは激突の直前に脱出したので無事であった。

「しまった…チェバルが壊れてしまったこれでは移動が難しくなって…ん?」

しばらくすると、砂嵐が止んで澄みきった青空がエックスの目に映った。

「空だ…そうか、これは砂嵐を起こすための装置だったのか…こんなに青い空を隠すなんて……もしルインがいたら、あの空戦用のアーマーで飛び回っていただろうな」

そんな彼女の姿を想像してエックスは思わず笑みを浮かべて砂嵐発生装置を見遣ると、あることに気付いた。

「これは基地?どうやらこの装置は基地に繋がっていたようだな」

エネルギートレイサーで近くに敵がいないかを確かめると、基地へと飛び降りた。

場所は戻ってシグマの基地ではゼロが相手を殴り飛ばしてオストリーグの居場所を吐かせていた。

「さっさと言わないから痛い目に遭うんだよ。オム砂漠か…この基地からだと此処から5〜6時間か…あいつの怒りを受けなければならないのは俺だ。あいつの為にもオストリーグは俺が止める!!」

飛行艇を奪うために駆け出すゼロだが、目の前の光景に足を止めた。

「そんな簡単に行かせてはくれないか。何せ俺はエックスに対しての切り札みたいな物だからな」

レプリロイドとメカニロイドの大軍がゼロに迫ってくるが、ゼロは不敵な笑みを浮かべて背部のバックパックから新装備であるビームサーベル・Zセイバーを抜いた。

そしてオム砂漠の地下基地に侵入したエックスはメカニロイドを返り討ちにしていた。

「これで粗方片付いたな…流石に基地の中はガードが固いな…次が発車される前に爆弾を破壊しなくては」

ダッシュからの跳躍で飛び越えようとするが、ファーストアーマーを纏っていたことが災いし、潜んでいたメカニロイドがエックスの前に現れた。

「ぐはあっ!!」

そして狙撃されてしまい、エックスは鋭利なトゲ床に落ちそうになる。

「ストライクチェーン!!」

咄嗟にストライクチェーンを使うものの、ほんの僅かだけ届かない。

「まずい、このままでは…くそっ!!」

このままでは串刺しになってしまう。

しかしその時、ファーストアーマーが解除され、エックスのフットパーツが変化した。

フットパーツに増設されたバーニアによって空中であるにも関わらずにダッシュ移動が行われた。

「くっ!!」

突然のことに驚きながらもエックスはストライクチェーンでメカニロイ
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