『どうかこんな日常が』
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ころ、さっとお湯が沸いたポットを渡してくるほどにだ。
「では何か、軽いものでもお作りしましょうか」
「メニューは?」
「もちろん、ホットドッグです」
そして驚くべきことに、今の彼女の肉体には味覚がある。いやその機能のチェックも翔希の仕事なのだが、おかげで休憩の時のための軽食作りの腕前は、店主を軽々と上回って久しい。
「あー、あたしの分もお願ーい」
「承知しました」
「……と。いらっしゃいませー!」
とはいえ店先にいるにもかかわらず、声だけで自分の分も要求してくる店主からは、まったくそんなことを気にしている様子は見られないけれど。いそいそとホットドッグ作りの準備をしだすプレミアの後ろ姿を見て、いつかと変わらぬ里香の太陽のような声を聞きつつ、翔希は三人分のお茶を淹れながら祈る。
どうかこんな日常が、出来るだけ長く、続いていきますように。
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