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SAO−銀ノ月−
『どうかこんな日常が』
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「じゃあアンタら、ルクスもグウェンもSAO生還者……なんだな」

「全員が全員そうってわけじゃないけどね」

 プレミアがこの世界から消えてから数週間。カイサラたちフォールン・エルフをヨツンヘイムに送り、突如として発生していた討伐クエストに運営が炎上したりしたが、幸いなことに落ち着いてきたようで。それらの騒動にまったくの他人事を通したリズベット武具店にて、ショウキとリズは都合をあわせてガーネットと会っていた。

「それと。そんな本格的に隠してるわけじゃないけど、わざわざ触れないこと。いいわね?」

「お、おう……」

「……それで。わざわざ聞いてきたぐらいだし、なにかあるんだろ?」

 そんなガーネットの用件は、以前の戦いの時に何やら気になっていたらしい、ショウキたちがSAO生還者であることについて。とはいえわざわざそれだけ聞きに来たわけではないだろうと、ショウキは買ってきていたコーヒーを出しつつ問いかける。

「ちょっとショウキ、なんかガラ悪いわよ?」

「……悪い」

「いやいや! 無理に聞きだしてるのもこっちだし……うん、聞きたいことがあるんだよ、SAO生還者にさ」

 ……あまり聞かれたくない話とはいえ、気づかない間に尋問のような雰囲気になってしまっていて。少し怯えてしまっていたガーネットに、ショウキは髪を掻きつつ謝ると、ひとまず揃ってコーヒーを飲んで落ち着くと。一泊のリラックスの後に、ガーネットはゆっくりと本題を語りだした。

「SAOって……デスゲームってだけじゃなかったんだよな?」

「……え?」

「ああその、これだけじゃ分からないよな……アタシの従兄もさ、SAO生還者で!」

 そうしてガーネットの口から放たれた言霊は、興味本意のものではない予想外の問いかけだった。とはいえ残念ながら質問の意味が分からないままであり、ガーネットはわたわたと慌てながら説明していく。

「ゆっくりとでいいわよー」

「お、おう……実はその生還者の従兄がさ!」

 長くなりそうだと、コーヒーを片手に聞く体勢になった二人に、ガーネットがいわく。ガーネットの従兄は幸いなことにSAO生還者として現実に帰還し、恐るべきスピードでリハビリを終わらせると、すぐさまどこかへ飛んでいってしまったのだという。それもそのはず、なんと従兄氏はアインクラッド内で恋人を見つけ、連絡先を交換してSAOをクリアしたのだとか。

「その時はほんと凄くてさ! 愛の力って奴だな……それで今は、リアルでも結婚してる」

「ステキな話ねぇ……」

「おぐっ――なんでもない」

「なによ?」

 アインクラッドで出会ったなどという話に、ショウキが俺たちと一緒だな――などと言いかけるが、現実でも結婚しているなどと続き、シ
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