暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第5話:Central highway
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ハイウェイの道筋に沿ってゆっくりとした足取りで歩く1体のレプリロイドがいた。
そのレプリロイドの名はVAVA。
かつての特A級ハンターであり、イレギュラー認定を受けて留置場に入れられていたレプリロイドだったにも関わらず、我が物顔でハイウェイを歩いていた。
「あいつがレプリロイドの可能性…ふっ、笑わせてくれるぜ」
嘲笑を浮かべ、留置場での会話がVAVAの脳裏を過ぎる。
時折伝わる振動は恐らく外では何らかの事件が発生しているのだろう。
例のメカニロイド暴走事件かもしれないが、今の自分には関係のないことだ。
本音を言えば暴れたい気持ちがあったが、武装を取り上げられているのでここを脱出することも出来ない。
VAVAは目を閉じて、スリープモードに切り替えようとした時であった。
突如独房の扉が開いて、そこに立っていた人物に思わず驚いた。
『…これはこれはシグマ隊長。精鋭部隊の隊長が1匹のイレギュラーを直々に処分しようと?』
最強のイレギュラーハンター・シグマ。
どうやら自分には僅かな希望もないらしい。
だがどうせ殺されるなら、出来るだけの抵抗をして殺されてやる。
何もしないで殺されるのは自分のプライドが許さない。
次の瞬間、シグマがΣブレードを抜いた。
『ぐっ!!』
手錠をされた腕を前に出して少しでも生存率を上げようとするが、シグマはVAVAの予想していたことはしなかった。
それどころか手錠と足枷を破壊し、思わずVAVAは自身の両手足を見る。
『…何の真似だ?釈放されるとは聞いてないが?』
『力を貸せVAVA。エックスを倒す』
『エックスを倒す…だと?あの甘ちゃんハンターをか?』
『そうだ』
それを聞いてVAVAは嘲笑を浮かべてしまう。
『ふん…何を言い出すかと思えば…あの悩んでばかりいて実力さえ満足に発揮出来ない奴を倒してどうなると言うんだ?それとも悩みすぎてとうとうエックスもイレギュラー化したのか?』
嘲笑を浮かべてシグマを睨み据えるVAVAに対して、シグマは無表情のまま口を開いた。
『“悩む”…それが他のレプリロイドには存在しない特殊な能力。その能力を持つ故にエックスは深く悩み、我々では到達出来ない“答え”を出す…それがレプリロイドの新たな可能性なのだが、エックスはその秘められた可能性に気付いてはおらん』
『つまりその可能性とやらを目覚めさせるために自らイレギュラーになると?そして俺にエックスの可能性を目覚めさせる手伝いをしろと?』
『…理由はそれだけではないがな。だからこそ来たのだ。私と同様に自ら狂うことが出来る者…お前のような存在が必要なのだ』
『ふ、ふはははは!!なる程、自分から狂うか…
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