032話 日常編 悪魔襲撃(後編)
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数はゆうに数十体。
「あれ…全部シホさんの姿をしているのですか!?」
「なんでエミヤンの姿をしているのさ!?」
そいつらは両手を剣に変化させ一斉にシホに飛びかかってくる。
「舐めているの…?」
シュッ!
一条の光が一瞬で通り過ぎた後にはシホのデットコピー達はすべて爆発した。
そして光が過ぎた先では干将・莫耶を構えたシホが切り払っていて付着した血を振り払っている。
『すごい…!』
「フフフ…さすがですねぇ。私の人形達では相手にならないですか」
「この程度がお前の戦力だというなら正直ガッカリね…お前もすぐに殺してあげるわ」
「まぁまぁお待ちを…少し話をしませんかね? 我が愛しの吸血姫?」
「話…?」
「そう…この二十年に渡る積もるお話を…」
「! 貴様!? この場で話すつもりか!! させないわよ!!」
シホが一瞬で男と肉薄し一気に切り捨てようとした。だが…
ガキッ!
男の肉体はまるで鋼のように硬く、次には体が溶けてシホの体を黒い影が走りガチガチに固めてしまった。そしてまた実体に戻る。
「くっ…!? 軟体か!」
「いいえ、違いますよぉ…私はあなたの“血肉を取り込む”ことによってその体を変質させたのですよぉ…」
「え…? 血肉を取り込む、ですか?」
その疑問の声の主は夕映だった。
「夕映! それにみんなも聞いちゃダメ! お願いだから聞かないで!!」
「話してあげましょうかぁ…?」
男はその体をゆっくりと変化させていき悪魔の体になった。
「ッ!? あああああああああああああああああああーーー!!?」
『シホ様、落ち着いてください!!』
それを、その姿を見た途端、シホは苦しみの叫びを上げた。
「いい叫びを上げますね。思い出しますよ…この二十年の月日を…。最初はあなたが悪い悪い魔法使いの連中に吸血鬼化の実験をすると言って連れて来られた時は冗談を言っているものだと思いましたがね…フフフ、呪いをかけられて本当に吸血鬼化してしまうとは思いもしませんでした。
それからは弱点を無くすと魔法使い達はいい、最初は火葬から始めましたねぇ…体を焼かれながらも復元呪詛で再生を繰り返すあなたの姿はとてもよいものでした」
「ひぃ…!?」
それを語る悪魔の凶悪な笑みにこのかは涙を浮かべて悲鳴を上げる。
「やめ、ろ…語るな! うあああああ!!」
シホは抜け出そうとするが思いの他ガッチリと固められてしまい頭痛の苦しみもあり抜け出せずにいた。
男の語りは続く。
「次は十字架の力でしたね。正直言ってこれは見ていて楽しくありませんでしたね…。なんせ痛みは一瞬だったのですから。
だが白木の杭は大違いでしたね。これは一回一回がとてもそそられるものでした。一回打ち
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