027話 日常編 弟子入りテストと覚悟
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
…五体満足。なのにもう諦めるんですか?」
「で、でも…」
「ネギ先生の覚悟と言うものはそんなものだったんですか?」
「!」
「なら…ネギ先生、いえネギ・スプリングフィールド…あなたは大切な生徒達が危険に晒されてしまった時に敵わないと感じたら逃げ出してしまうのですか?」
「そんなことッ!」
ネギはなんとか答えようとするがシホから薄ら寒いものが発生しだして体を震わせてしまっていた。
「な、なにこれ? 寒い…!?」
「なんやの!?」
「アスナさん、お嬢様! これは殺気です!」
「こんな殺気…初めてアル! 鳥肌がすごいアルよ!」
「シホの姉さん、兄貴を殺す気っすか!?」
アスナ達がシホの放つ威圧感と殺気により震えていた。それは正面から受けていたネギにはたまったものではないだろう。
精錬された研ぎ澄まされた殺気は限りなくネギから勇気と気力を奪っていく。
「少し話をしましょう…ネギ先生、あなたは自身の事をどう思っていますか?」
「どう思っている、ですか…?」
なんとか吐き出すように問いかけるがそれもやっとといった感じである。
「…二十年前の大戦を勝利しサウザンドマスターと呼ばれ、マギステル・マギの資格を持ち、多くの不幸な人達を救ってきた英雄、最強の魔法使い、ナギ・スプリングフィールド…あなたはそんなナギの息子です」
「……………」
ネギはシホがなにを伝えたいのか分からず無言で話を聞いていた。
「ナギ・スプリングフィールドの息子という事実はこれからもあなたにずっと着いて回ってきます。
それはネギ先生を守ると同時に、ネギ先生とその従者達を危険に晒します」
「ど、どうしてですか…? 僕は僕で、お父さんはお父さんです」
「そうかもしれないです。ですが周囲は違います。例えばエヴァはいい例だと思います。
十五年前にナギにこの麻帆良の地に封印され、封印を解こうとしてネギ先生を狙ってきた。そして一般人であるアスナを巻き込んだ。それは何故ですか?」
「そ、それは…」
「そう。あなたがナギの血族だったからです。そしてその過程で魔力を集める為に見えない場所ではたくさんの生徒が血を吸われました」
「…ッ!」
ネギはその真実に顔をサーッと青くする。
「ネギ先生が普通の魔法使いだったなら、エヴァは行動を起こす事もなく被害者も出なかったでしょう…アスナも今も平和な生活を保てていたと思います」
「はっ、つ…!」
ネギはシホの一言一言が何度も胸に突き刺さってきて息をするのもやっとの状態だ。
アスナ達も止めに入ろうとしているがエヴァが前に出て、
「止めてやるな、お前ら。これはぼーやの問題だ」
「でも! これはなんでもさすがに!」
「これはぼーやの覚悟が試されているのだ。こんな機会はまたとな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ