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吸血鬼になったエミヤ
024話 修学旅行異変《八》 戦いの終わり
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て岩は破壊されスクナは完全に立ち上がった。
それにネギ達はある意味悲鳴を上げたくなる。
だがそれがどうしたといわんばかりにシホは干将・莫耶を握りその剣先から風のオーラを出現させて、

「ガァァアアアアアッ!?」
「まずは一本!」

なんと立った一振りでスクナの腕一本を切り裂いてしまった。
そこに続けて、

「ふん…ただのでくの坊が! 消えうせろ! 来たれ氷精、闇の精。闇を従え吹雪け常夜の氷雪…『闇 の 吹雪(ニウィス・テンペスタース・オブスクランス)』!!」

闇の吹雪が吹き荒れまた一本手が吹き飛ぶ。
だがスクナもただでやられるほどバカではない。
その口からまるで怪獣映画のような光線を放つがシホが前に出て、

風王結界(インヴィシブル・エア)!!」

干将・莫耶を交差させ光線を防ぐ。
エヴァがシホの背中をけり、

「まだ続くぞ! 来れ氷精、爆ぜよ風精! 氷爆(ニゥエス・カースス)!!」

スクナの顔面にそれはぶつかり、あまりの凍結によって顔面は凍り付いてしまう。

風王鉄槌(ストライク・エア)!!」
「エクスキューショナーソード!」

シホとエヴァによる同時攻撃でついに四本の手がすべて落ちる。
それに呼応してスクナは悲鳴をあげる。

「フフッ…協力して戦うのは初めてだ。しかもこれほどの力…シホ・E・シュバインオーグ! ますますお前を気に入ったぞ!」
「それはどうも!」
「なかなかに楽しいがそろそろ決めよう。シホ、前は任せるぞ」
「了解」
「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック! 契約に従い、我に従え、氷の女王。来れ、とこしえのやみ、えいえんのひょうが!!」

エヴァがそこで決めにかかる。
それでやっと声が出せたのか天ヶ崎千草が叫ぶ。

「おわぁっ!? つ、次から次へと何や、何なんや! アンタ等何者や!?」
「くくくく、相手が悪かったなぁ女……。ほぼ絶対零度、150フィート四方の広範囲完全凍結殲滅呪文だ。そのデカブツでも防ぐこと敵わぬぞ?」

エヴァが語ると同時にスクナの巨体は少しずつ凍り付いていく。

「我が名は吸血鬼(ヴァンパイア)、エヴァンジェリン!!『闇の福音(ダーク・エヴァンジェル)』!!最強無敵の悪の魔法使いだよ!! そしてもう一人は『魔弾の射手』『剣製の魔法使い』…これだけいえばもうわかるだろう!!」
「の、ノリノリねエヴァちゃん…」
「『魔弾の射手』に『剣製の魔法使い』!? まさか!」
「カモ君、なにか知っているの!?」
「こらー、エヴァンジェリン! シホ様の正体をいうなぁー!」

ネギ達が話し合っている中、エヴァの呪文詠唱は続く。

「全てのものを妙なる氷牢に閉じよ。『こおるせかい(ムンドゥス・グラーンス)』…凍結しろ!」
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