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吸血鬼になったエミヤ
022話 修学旅行異変《六》 総本山到着。戦いの始まり
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言うんなら、お嬢様の力の一端を見したるわ。本山でガタガタ震えとったら良かったと後悔するで」
「千草さん…。念のため多くお願いするよ。例の彼女が来るかもしれないから」
「了解や。お嬢様、失礼を…」

千草はこのかの口当たりにお札をはり呪を唱えた。
それに呼応しこのかも「ん゛っ……!」と口を鳴らし次には体が発光する。

「お嬢様!!」

刹那が吼えるが呪文は続けられあたり一面を光が埋め尽くす。
そして現れる異形の数々。
鬼から始まり鴉の翼を持つもの、狐の仮面をつけるものなど種類も豊富であたり一面に展開される。
その数は百では収まらず500以上はいるだろう。

「ちょっとちょっと、こんなのアリなのーーーー!?」
「やろー、このか姉さんの魔力で手当たり次第に召喚しやがったな…!!」
「な、何体いるか分からないよ……」
「あんたらはその鬼どもとでも遊んどきや。ガキやし、殺さんよーにだけは言っとくわ。安心しときぃ。ほな」
「まっ、待て!!」

刹那の制止の声も届かず千草達はその場を離れていってしまう。
そしてそれを阻む百鬼をゆうに越す軍勢。

《何や何や、久々にこんな大所帯で喚ばれた思ったら………》
《相手はおぼこい嬢ちゃん坊ちゃんかいな》
《悪いな嬢ちゃん達。「殺すな」言われとるけど、喚ばれたからには手加減でけへんのや》
《恨まんといてな》

「せ、刹那さん…こ、こんなのさすがに私…」

百鬼の軍勢の前にアスナは歯をガチガチと震わせて怯えてしまっている。
それは当然だろう。普通の中学生がこんなものを目にしたら怯えてしまうのは当然だ。
それでアスナを落ち着かせながらカモは、

「兄貴、時間が欲しい。障壁を!!」
「OK! ラス・テル・マ・スキル・マギステル。逆巻け春の嵐。我らに風の加護を。『風花旋風(フランス・パリエース・)風障壁(ウェンティ・ウェルテンティス)』!!」

ネギの呪文によって竜巻が発生し当分の間だが敵の侵入は防ぐことに成功した。

「こ、これって!?」
「風の障壁です。ただし2、3分しか保ちません!!」
「よし、手短に作戦立てようぜ!! どうする、コイツはかなりやばい状況だぜ!?」
「………二手にわかれる、これしかありません。私が鬼を引きつけます。その間にお二人はお嬢様を追ってください」
「ええっ!?」
「そ、そんな刹那さん!!」
「任せてください。ああいう化け物の相手をするのが神鳴流の仕事ですから」

ここは戦い慣れしている刹那を残していくのがベターな作戦だろう。
しかしアスナはそれを容認できなかった。
なら私も残る! と言い出してしまったのだ。

「刹那さんをこんなところで一人で残していけないよっ!」
「でもっ…」
「いや……案外いい手かも知
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