014話 新学期、吸血鬼異変《四》 反転し覚醒する人格
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ネギ達が茶々丸を襲撃した事件から数日が立ち、その間にネギが一度逃げ出したり、立ち直った後はエヴァ邸にいき記憶を見て騒ぎを起こしたりと色々あったが、シホ達は一切関与しなかった。
そして学園結界が一時的に切れる一斉停電の日、
「まだ踏み込みが甘いわよ」
「ッ!」
シホは道場で二刀を持って刹那と稽古をしていた。
その傍らでタマモと刀子、龍宮が見学していた。
「ほら、また大振りになっているわ。もっと体術も取り入れてフェイントも入れていかなきゃ隙を突かれたら一気に形勢は悪化するわよ?」
「は、はい!」
また刹那が瞬動を使い迫ってくるが、シホも刹那の動く瞬間、限定的に自ら自身の隙を晒し刹那の攻撃してくる方向性を絞って莫耶(改)で受け止め干将で斬りかかる。
それが刹那のわき腹に当たる。だが当然刃は潰してあるので怪我をする事はないが痛みだけはじわじわと残り動きが鈍くなる。
「そこまで!」
刀子の声で両方共に剣を下げた。
そして途端刹那は脇を押さえてうずくまる。
「タマモ、お願い」
「わかりました♪」
タマモが治癒の呪を唱えると刹那の脇の痛みは次第に引いていく。
真名はそれにいささか驚いていた。
「すごいな…。刃を潰してあるとはいえ結構の痛みはあっただろうにもう痛みが引いているとは…」
「ああ、それはですね? シホ様は結構生傷を負う機会がありましたから結構重宝していたんですよ。なぜかレベルも上がりましたし。―――それに…」
『それに…?』
少し間を置くタマモに興味を示した三人は言うのを待っている。
シホは苦笑い気味だったが…。
「馬鹿連中…特に糞ナギと肉達磨ラカンが毎回喧嘩という名の死合いをしていましてねぇ…。
辺りに被害が出るので止めさせようとするシホ様にも被害も及ぶことが何度もありまして…」
『………』
とたん、全員からシホは哀れみの視線を浴びることになる。
気まずい表情になるシホ。
「その度にシホ様がO・HA・NA・SHIと言う名の説教をして全員を気絶させた後は私が治癒をしていましたから自然とうまくなっていきましたねぇ」
「タマモ…できればその話は黒歴史としてしまって置いてほしかったわ」
「先輩…苦労したのですね」
「女性はシホさんにアヤメさんだけですからついていくのも苦労したでしょう」
「いや、二人とも。エミヤの実力については触れないのか…?」
龍宮の疑問は当然のように流されていった。
それより、とシホが切り出し、
「今日から夜の警備に加わることになったから一応だけど全員の連絡先を教えておいてくれないかな?」
「わかりました」
「ああ、構わない」
「承知しました。…しかし先輩の力が間近で見られると思うととても眼福です」
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