013話 新学期、吸血鬼異変《参》 中途半端な仮契約
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もらいたいものだ。
今度、学園長に掛け合ってみようかな?
「いえ、これも図書委員である私の仕事ですから」
「そう…のどかは偉いのね」
「そ、そんな大層な事じゃないですよぉ…」
畏まるあたりのどからしいと思って玄関で靴に履き替えようとしていると、のどかの方から小さい悲鳴があがった。
なんだろうと見てみるとのどかの手には一枚の封筒に入れられた手紙が握られていた。
「それは…?」
「ひやっ!? あ、ああのあのあのあの…ッ!!?」
「…とりあえず落ち着こうか。それでどういった手紙だったの?」
「えっとぉ…」
「ふむ、話せないのね?」
「ごめんなさい…」
「いいよ。それじゃのどかはその相手の場所にいっていいわよ。これは代わりに私が運んでおくから」
「え!? でも、いいんですか!」
「うん。なにやら大事そうな事らしいし行ってきなさい。心配しないで、ちゃんとやっておくから」
「うう…それじゃお願いします!」
のどかは盛大に頭を下げて足早にどこかへ行ってしまった。
(ふぅ…なにやら大事そうだけど特に心配することはないかな)
『ですが彼女は一度襲われたことがあります…。用心に越したことはありませんから母様に報告して刃ちゃんあたりに後を付けさせましょうか?』
(ん。お願いできるかな?)
『かしこまりました』
琳が少し黙り、すると返答があったのか瞬時に目の前に刃が現れた。
『琳姉さんにシホさん、お呼びですか?』
『うん。刃ちゃん、ちょっと宮崎さんという女性の後をつけてもらっていいかしら? 用心に越したことはありませんから』
(なにやら様子がおかしかったの。エヴァの件とは関係なさそうだけど念のためね。お願いできる? 刃)
『お、お任せください! シホさんの頼みならお母さんと同じくなんでも聞きます!』
(うん。いざって時は力を使っても構わないから)
『わかりました!』
(それと、なんでも聞くっていうのは止してね? 変なことを強制したくないから…)
『あ、はい。ごめんなさいです…』
(わかったならいいわ。それじゃお願いね)
刃は頷いてのどかの後を追っていった。
「さて、それじゃ頑張りますか」
『手伝います』
それから私は怪力の能力を駆使して片手に十冊ずつ詰むように抱え、琳が空気中の大気を軽くさせて軽くなった本達を持ち図書館島まで向かっていった。
行く先々で通行人が心配そうに見ていて何名かに手伝おうか?、と尋ねられたがそっちの用事もあるでしょ?とやんわりと断っていってようやく返し終わりまた校舎の方へ戻っていくと、
「あ、あれ? のどか、なんで下駄箱に横になっているの?」
『さ、さぁ…? なんででしょうか?』
◆◇―――――――――◇◆
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