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吸血鬼になったエミヤ
013話 新学期、吸血鬼異変《参》 中途半端な仮契約
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今日、私は宮崎さんが図書館島まで二十冊以上の本を返しに行くというのでちょうど暇なこともあり手伝うことにした。
ちなみにタマモはつい最近ちょくちょく鳴滝姉妹と散歩部の活動を楽しんでいるらしい。
いつも私のそばにいるのに今日に限っていないのには理由がある。
私がタマモに「もっとタマモも自由に時間を過ごしたほうがいいよ?」と何度も説き伏せる形で説得した。
それで渋々だが、だが「シホ様の心遣い、タマモ感激です!」といって納得してくれた。
でも妥協点として使い魔の管狐一匹を私につけるという事は引かなかった。

…なので今現在宮崎さんには見えていないが私の肩の上には四匹の内の一匹、風属性の管狐『(りん)』が乗っている。

『母様も心配性ですね…。まぁ気持ちは十分なくらい分かりますが…』
(ごめんね、琳。なにかと私、色々な意味で有名だから…)
『ご心配には及びません。母様と同じくわたくし達の気持ちは同じですから。シホ様はもう二度と敵の脅威に触れさせません』
(ありがと…)

琳は四匹の中では穏やかな性格でよく喧嘩をする焔と刃を宥める役を買っている纏め役である。
ここで紹介しておくと琳は四匹の中で一番上のお姉さんらしい。
次いで次女の雅。三女で双子の焔と刃。
厳密には四匹ともタマモから生み出された式紙で血縁関係はないが生み出した存在がタマモのため母のように接している。
琳はやはりお姉さんなだけあり、とても面倒見がよく穏やかな性格をしている。
雅は属性も『氷』なだけありクールであまり笑わないが褒められると少し顔を赤くするデレ子であり琳についで面倒見はいい。
そして同時期に生み出されたから双子判定のお二人の片方、焔はとても元気で活発な子、対して刃は大人しいが物事は姉達に負けじとしっかり述べるがんばり屋さん。そして二人ともとてもやんちゃな性格をしているので例えるなら鳴滝姉妹のような存在だ。
だから余計タマモは二人を見て焔と刃に重ねて可愛がっている訳で。
以前に一度タマモが部屋にいなかった時に二匹が私に「最近お母さんが構ってくれない…」と私に泣きついてきた時には宥めるのに苦労した。
一番年下な二人で(それでも全員私より数倍以上歳は離れているが…)寂しがり屋でもあったりする。




――閑話休題




「あのー、シホさん。誰と話しているんですかー…?」
「あ、なんでもないわ。宮崎さん」
「のどかでいいですよ?」
「そう? わかったわ、のどか」
「いえ、でもまだ足は本調子ではないのにすみません。手伝ってもらっちゃって…」
「いいよいいよ。いいリハビリと思えば苦じゃないから。でもこんなにあるなら運送できるようにすればいいのにね」

本当に一冊一冊がかなり分厚いので是非ともその制度は取り入れて
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