012話 新学期、吸血鬼異変《弐》 オコジョ妖精の来日
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ましたら介入するのもどうかと思いましたので…それに以前、頼られない以上は正体をネギ先生に明かさないといってありますし」
「うむ。シホ殿は物分りがよくて助かる。して、もう一件あるんじゃが…」
「なんですか?」
「話す前に、シホ殿はもう足は大丈夫かの?」
「…? はい、エヴァの別荘でリハビリも兼ねて色々とこの体の付き合いも慣れてきましたので、今すぐ戦闘になったとしても並みの相手なら対処は大丈夫かと」
「シホ様は頑張りましたからねぇ〜。何度吸血鬼自慢の怪力で誤って塔を破壊しそうになったかと思うとヒヤヒヤものでした…」
「ほっ! それはまことに安心した。それではもう一つの用件なんじゃがこっちが本題で、近々学園都市で年二回のメンテで、それと同時に都市全体の学園結界も解けてしまうんじゃ」
「はぁ…」
「それでシホ殿にもこれを好機に西の奴らが送り込んでくる刺客を退治する任についてもらいたいんじゃ」
「西のって…」
それって詠春が収めている関西呪術協会のこと?
「まさか詠春が…?」
「いやいや、婿殿は頑張っているんじゃが、いかんせんこちらを快く思っていない輩が多く、よく刺客を送り込んでくるのが今の東と西の現状なんじゃ」
「現状、ね…。解決案はあるんですか?」
「まぁあるにはあるのじゃが今は時期ではない、とだけ言っておこうかの。近いうちにシホ殿にはまた話すとする」
「わかりました」
「それとこれを…」
タカミチが私とタマモに携帯をそれぞれ渡してきた。これは…?
聞くとこれは仕事用で非常時や通信用に重宝してくれとのことだ。
「それとこれは前金じゃ。受け取っておいてくれ」
「お金!?」
机の上に置かれた少し厚い封筒を置かれるとタマモはすぐさま反応して「いただきます♪」と言って素早い手つきで受け取り「チャリーン♪」と言いながらまた謎の四次元袋に収めていた。
「…身内が恥ずかしいところを見せてすみません…」
「いや、もう慣れたからよいがの…。それと今後は以前渡した通帳に振り込まれる形になるから確認しておいてくれい」
「はい」
用件は終了したらしく学園長はくつろぎムードに入りお茶を啜っている。
タマモもいまだにお金に目を光らせていて心ここにあらずと言った感じだ。
それでどうしようかと思っていると、ふとタカミチと目があった瞬間、
―――なにか急に喉の乾きに襲われて意識が朦朧とし始めた。
「ん? どうしたんだい、姉さん? 顔が少し赤いようだけど…」
「うん。なんだかねぇ…少し、喉が渇いてね。ねぇタカミチ…少し頼みがあるんだけどいいかな?」
「………」
…ん? どうしたんだろう。タカミチが足を一歩下げている。
ねぇ、どうしたの、タカミチ?
「姉さん、それはきっと一種
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