011話 新学期、吸血鬼異変《序》 桜通りの吸血鬼
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くエヴァを足蹴に吹っ飛ばした。
「「ええっ!?」」
これにはシホ達も驚きを禁じえなかった。
なにせエヴァは常時魔法障壁を展開しているはずなのにそれを無視して蹴り飛ばしたのだから。
「魔法障壁をただの蹴りだけで…普通ありえません」
「そうね。まぁ考察は後にして…」
シホはある準備をし始めた。
◆◇―――――――――◇◆
…時は少し遡る。
アスナは気絶してしまっているのどかを木乃香に任せネギの後を追っている時のことだった。
「まったく…! 一人で事件を解決しようとして、カッコつけてんじゃないわよバカネギ!」
ネギが向かった方向は寮の方角だ。これを辿って行けばネギにたどり着けるだろうと予測したアスナは陸上選手も顔負けの速度を出してすぐに到着した。
そしてどこにいるのか周囲を見回して、ふと明るい満月が眼に入り、次いで寮の屋上に数人の人影が見えた。
「あ! ネギ!」
アスナは視力もいい方なのですぐにネギだと気づき、すぐに階段を上って屋上に出てすぐに屋根の上に到着するとネギがおそらく二人組みの人物に襲われているところを目にして、
「って、倒しに行ったのに逆にピンチになってんじゃない!?」
見れば片方がネギの首筋に歯を立てて血を吸っているではないか。その光景を見て噂の吸血鬼は真実のものだと悟り、そして怒りがこみ上げてきて気づいたときには、
「コラーーーッこの変質者どもーーーっ!! ウチの居候に何すんのよーーーっ!!」
と、エヴァと茶々丸を蹴り飛ばしていた。
それに驚いたのかエヴァは目を見開きアスナを凝視する。
アスナも二人が誰か気づいたのか、
「あんた達、ウチのクラスの……ちょっ、どーゆーことよ!?」
「ぐっ…神楽坂明日菜。貴様、どうやって私の魔法障壁を破った…!?」
「何のことか分からないけど…まさかあんた達が今回の事件の犯人なの!? しかも二人がかりで子供をイジめるような真似して……答えによってはタダじゃ済まないわよ!」
見事な啖呵を二人に浴びせた。
だがエヴァは少し動揺したがすぐに冷静になり、
「ぐっ…よくも私の顔を足蹴にしてくれたな神楽坂明日菜…許さん!」
「えっ…嘘、冗談よね?」
エヴァの手には魔力が集まっていく。
アスナはそれがなにかわからないが、とりあえず嫌な予感だけは拭い切れないでいて顔を青くした。
「マスター、一般人に魔法の行使はどうかと思われますが…」
「うるさい。一発仕返しでもしなければ腹の虫が収まらん!」
茶々丸の言葉にも怒り心頭のエヴァには届かなかったらしく今すぐにでも魔法を放とうとしていた。
「げっ!? ちょっと待って! そんな話聞いていないわよ!?」
「知るか! 飛
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