010話 シホ復活、そして師弟関係
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目に映った。
基本シホは神鳴流を扱う時は普段使う干将・莫耶ではなく利き手の莫耶の方だけさらに改造した改型を使っている。
「あー…そういえば神鳴流も一応卒業はしているんだったな。威力は全盛期の詠春に迫るものがあるな。っていうかここからわざわざ飛び降りたのか!?」
「でもまだ安定していないようですね。ブランク解消と吸血鬼の体に慣れるのが今後のシホ様の必須課題ですね」
「そうだな」
少ししてその強化された足で壁を一蹴りした後、虚空瞬動を繰り返しながらシホは戻ってきたがやはり力加減がまだ難しいらしく、手を何回か捻りながら、
「やっぱりまだまだ研鑽が必要みたいだね、この体。得物も吸血鬼の怪力で軽くなっちゃうから色々と試していかなくちゃいけないし」
「オイ、シホ。俺ト勝負シヨウゼ?」
「いいよ。やっぱり相手がいないとどうにも腕が取り戻せそうにないから」
そう言ってシホはこの空間内なら動けるチャチャゼロとともに剣を打ち合っていた。
その光景を見て二人が思ったことは(本当にブランクがあるのか…?)だったとか。
ちなみに、今まで命令を受けない限り無言でエヴァの後ろで立っていた茶々丸はシホの映像やタマモの魔術の話をしっかりと録画していた。
後にエヴァに見せようと考えているらしいが実に主想いな従者である。
◆◇―――――――――◇◆
シホがリハビリも含めて数日(?)が過ぎたある日の事。
2−A、もといもうすぐ3−Aとなる生徒の一人が剣道場に呼ばれていた。
名を桜咲刹那。竹刀袋に関西呪術協会の長・近衛詠春から譲り受けた刀、『夕凪』を入れて肌身離さず携帯している神鳴流剣士の一人だ。
刹那は今日、先輩である葛葉刀子に呼び出されて向かっていた。
「刀子さんはどうしたのだろうか。急に用件も告げずに私を呼び出すなんて…。それに…」
剣道場の近くまで来たまではいいがなぜか人避けの結界が張られているのに目がつき少し剣呑な表情になる。
こういう時には決まって真剣での打ち合いになるだろう事は過去の経験から予測済みだ。
だが、だからといって引きはしない。これくらいで腰が引けていたら剣士として負けだからだ。
息を一回ついて意を決して中に入り、
「失礼します」
「あら。よく来ましたね、刹那」
「はい、刀子さん。ところでどうしたんですか? 人避けの結界まで張って…」
「そうですね。あなたに今から来る相手との闘いを見てもらいたいのですよ」
「これから…? 誰ですか?」
「私たち神鳴流剣士の先輩にあたるお方よ」
「神鳴流剣士、ですか…? 確か私たち以外にはいないと記憶をしていましたが」
「? あなたはもしかして知らないの? とっても身近に存在しているというのに」
(身近? はて、いただろ
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