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吸血鬼になったエミヤ
010話 シホ復活、そして師弟関係
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広いから掃除が大変で、現在も茶々丸の姉妹達が総出で掃除をしているそうだとか。
それはとにかく私達は一番小さい起動しているボトルの前に近づくと魔方陣が光りだし瞬時に場面が入れ替わった。
そこは別荘としてはかなりのもので常に夏のような天気らしく暖かい。
広間らしき場所に着くとエヴァが声を出して、

「さて、では早速だが開始するか」
「といってもまずは現在どれくらい力があるかだけどね。まずはそれを確かめなくちゃね。
吸血鬼になって体力、耐久力、筋力、持久力、俊敏力、魔力、その他が色々アップしたから調整しないといけないし…」
「そうだな。とりあえずまずは現在の魔力をうまく活用して色々と動き回ってみたらどうだ?」
「確かに…。医務室では一瞬しか発動しなかったから完全に把握できていなかったけど、今の自分にどれだけの力があるかしっかりと計った上で実際に魔力を行使していかなければいけないからそれが手っ取り早いね」

で、まずは魔術回路を把握しておく必要があるのでもう一度魔術回路を私のほうだけ解放する。
するとたちまち魔力が体内からあふれ出して私の周りが振動する。

「………ふむ」

身体強化で何度か全身を動かしてみてわかったことがある。

「やっぱり腕は落ちているわね。…いや、実を言うとまさか逆か?」
「そっちではないか? お前がまだ吸血鬼の体に追いついてきていないといったところだろうよ」
「うーん…やっぱり微調整が必要みたいだね。感覚がずれたままだと後に響くし…それじゃまずはこの体に慣れるよう心がけるかな? ちょっと待ってね」

「…―――同調開始(トレース・オン)

私は目をつぶって己の世界に入り込み過去の自身の戦闘経験を現在の体に上乗せして書き換えていき、バグ…まぁ不備な点をしらみつぶしに消していく。



その光景を見ていたエヴァは声をあげて驚いていた。

「ふむ…あれがシホの使う魔術か。なかなか興味深いな」
「まぁこちらの世界にはない概念ですから。かくいう私にも魔術回路はありますけどね」
「魔術回路か。こちらはそのようなものはなく曖昧だから中々羨ましいかもしれんな」
「チッチッチッ! そこは舐めたら怪我をしますよ、エヴァンジェリン」
「どういうことだ…?」
「魔術師は基礎の基礎、魔術回路の生成からすでに死が付き纏っているんです。一度失敗したら運が悪ければ最悪死で最低でも廃人ですから」
「なんだそれは!?」
「まぁそう思うのは仕方がないですよね。こっちは暴走してもあのお子チャマのように風を起こすとかそんな程度ですから。
ですがこちらはどんなに言葉で飾っても死というものからは逃れられません。
…魔術を行使するという事は常識から離れるという事。だから大抵の魔術師は最初の心構えとして『死ぬ時
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