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吸血鬼になったエミヤ
007話 大浴場での出来事
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その後に水着姿のアスナがネギを押し倒したりと突然胸が(シホから見たら水着の部分だが…)膨らんで破裂するなどと騒動があったりしたが、シホとタマモは普通に体を洗っていたのだけれど、

「うがぁーーーーっ!! このネギ坊主!!」
「ごめんなさーーーい!!って、うわ!?」
「わっ!?」
「シホ様!?」

アスナに追いかけられるネギが運悪く石鹸で滑ってシホ達の場所に突っ込んでしまった。
しかもちょうどシホの背中の上に馬乗りの形になってしまいネギは慌てて下りようとしたが、

「え、エミヤさん…こ、これは…!?」
「え…? あっ!?」
『!?』

全員は目撃してしまった。
シホの背中の肩甲骨辺りにある左右二箇所のとても普通の事故、いや大惨事でも中々つかないであろう、そうまるでなにかの機材で何度も背中を抉り削られたような深い、深い傷跡。


―――瞬間、シホの脳裏にまたも嫌な光景が蘇る。
いくつもの削る道具を持ちシホの背中に“あるもの”を埋め込む、或いは移植しようとしている惨状を…!


「あぁあ…っ! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い…ッ!!」
「ッ!? いけないです、誰かすぐに私の荷物のところから小瓶の薬を持ってきて! 早く!!」
「は、はいな!!」

体を盛大に震わせ涙を流し体を抱きしめて“痛い”を連呼して苦しむシホの姿を見て、薬を取りに行った和泉亜子以外全員言葉を失った。
ここに編入してきてみんなが気を遣ってか一度も症状が出ていなかったから、朝倉の話を聞いていた一同はまさかここまでのものとは露も知らず呆然と眺めることしかできないでいた。
そして和泉亜子が薬を必死にシホを宥めているタマモに渡すとシホに躊躇なく口移しで薬を飲ませた。
普通なら黄色い声も上がるものだが今ばかりはそんな考えも浮かばない。
全員はシホの深い抉り傷と症状に目を見開いていたから。
しばらくして薬が効いたのかシホはその場で眠りについた…。

「お先に失礼します…お騒がせしてしまってすみませんでした。シホ様の代わりに謝ります」

低い声でタマモはシホの背中を皆に見せないように足早に浴場から出て行った。
当然エヴァもすぐに後を追ったのは言うまでもない。
残された一同はどうしていいか分からず立ち尽くすしかできないでいた。




◆◇―――――――――◇◆




すぐに自分たちの寮室にシホを運んだタマモはシホの着替えとフラッシュバックによる熱の発症を感じ、氷枕やその他の道具を用意していた。
一方エヴァは高畑をすぐに呼びつけて、さらに厄介なことにならないように部屋の前に大きく【面会謝絶】という張り紙を張って他の生徒の入室を禁止した。


高畑がシホ達の部屋の前に来た時にはやはりというか面会謝絶の張り紙で立
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