暁 〜小説投稿サイト〜
吸血鬼になったエミヤ
006話 子供先生の赴任初日
[1/10]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
私とタマモが麻帆良女子学園中等部2−Aに編入してエヴァのコテージから寮生活に移って数日が経過した。
そんなある日の朝、目覚まし時計が鳴り響き私は少し目を擦りながらも目を覚ます。
ちなみに午前四時。エヴァには早すぎだろ!?…と突っ込まれたが気にしない。
と言っても、やはり体は朝に弱い吸血鬼でありダルさがかなりあり、そしてまだ一月という寒い季節なので布団の中に入っていたい衝動に駆られるが、

「シホ様、朝ですよー? お目覚めください♪」

私の枕元で正座しているタマモのニコニコした表情と陽気な声でようやく脳が覚醒しだす。

「おはようタマモ。うぅー…やっぱり吸血鬼の体って不便ね。人間のときは目を覚ましたらすぐに起きられたのに…」
「いいえ〜。私としましては嬉しいです♪ 毎朝シホ様の寝顔が拝見できて、それにまるで新婚のようにお目覚めの言葉をかけることができますからとても最高です♪」
「そ、そう…」

私は向日葵のような笑顔でそう答えるタマモに怒ることもできないでいた。
だってタマモは過去にさんざんな目に合い『良妻になりたい』という願いの元、自分の神格まで落として現界したのだから。
だから私も基本タマモは自由に扱っているし存外に扱ったりもしない。
私のサーヴァントであり立派なパートナーなのだから。



―――閑話休題



「ささ、シホ様。朝の輸血パックですよ」
「ん、ありがと。でもやっぱり慣れないなぁ…美味いけど」
「そこは野菜ジュースとでも思っておけばいいのです」

そう、もうこれはここに来てからの日課となっている。
人の血を直接飲みたくないと出張したら学園長が人口血液による輸血パックを毎月提供してくれることになった。
ここは感謝である。
エヴァは『同族としてはあまりに情けないぞ?』と言っていたけどそこは許してほしい。

そんなこともあり朝の吸血も完了して体力・魔力ともに全快した私は朝ごはんとお弁当の支度をタマモとともに準備する。
ここで小話だがタマモは私に召喚された当時、現代の料理がろくに作れずに四苦八苦していたが、今となってはそこそこうまいものが作れるようになってきている。
もちろん採点は厳しくしていったので今では人様に出しても文句は言われないだろうと褒めたら狂喜乱舞していたのは記憶に残っている。
そしてここで抜いてはいけないのがタマモの使役する四匹の管狐。

「―――呪招・飯綱。出てきなさいな、私の可愛い狐たち♪」

四本の竹筒を取り出して詠唱すると四匹の管狐が筒の中から飛び出してきた。

赤い管狐が(ほむら)
水色の管狐が(みやび)
黄緑色の管狐が(りん)
黄色の管狐が(やいば)

四匹ともタマモと私にとっても忠実な管狐なのである。
能力は多
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ