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吸血鬼になったエミヤ
005話 2−Aへの編入
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ぁ…? ただ所々焦げていたり、ラカンに至っては殴打の跡が全身にくっきりと残っていたから“錬鉄魔法”でも使用したんじゃない?
最終的には私とタマモ以外は男だらけだったからマグダラの聖骸布で芋虫にしていたね」
「あのときのシホ様は悪鬼羅刹の化身と化してましたからぁ…もうそりゃ本気出せばあの糞ナギなんてイチコロでしたね♪」
「おいおい…それじゃ今吸血鬼としているお前はどの程度の実力なんだ?」
「さぁ、どうだろう? 足が治ればなんとかなるだろうけど…」
「……わかった。足が完治次第、私の別荘で勘を取り戻す意味も込めて実力を測ってやろう」
「あ、やっぱりエヴァもダイオラマ球を持っているんだ」
「まぁな…。それよりそろそろ着く頃だし話はもうやめてさっさと荷物を運び出すぞ。間違っても人前でタマモの不思議四次元袋はだすなよ?」
「えー、わかりましたぁ〜…」

それから急いで荷物をまとめてタマモと茶々丸が大きい荷物を運ぶ感じでそのまままた指定通りに教室に向かったら、

「「「「ようこそエミヤさん!! アヤメさん!!」」」」

と、突然歓迎されて私たちは困惑してしまった。
見れば教室はいつの間にやらパーティー会場へと変貌していて、いつ作ったのか分からない様々な料理がおかれていて、私とタマモは主賓とのことで中心まで連れられてきていた。

「えっと、これは…?」
「ん? これは二人の歓迎会よ。エミヤさん達一回荷物を寮に持っていくつもりだったんでしょ? それでちょうど良かったから急いで準備したのよ」

律儀にアスナが答えてくれる。
それで思わずエヴァに視線を送るが、



―――諦めろ。せいぜい馬鹿騒ぎに付き合ってやるんだな。



切って捨てられた。
しかたなくというのも失礼だけど楽しむことにした。
タマモは早速油揚げの料理はないかと催促している。
そして気づけばタカミチとかも席で苦笑いを浮かべていて、小さい声で、

「どうだい、シホ姉さん。これから色々あるだろうけど楽しめそうだろう?」
「はぁ…確かにそうだね。それじゃ改めてだけど、タカミチもこれからよろしくね」
「うん。僕もまたこうして姉さんと話をできるのが嬉しくてたまらないからね。よろしく」

一同が騒ぐ中、私たちは気づかれないようにこの出会いに乾杯したのだった。



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