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吸血鬼になったエミヤ
005話 2−Aへの編入
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て私の事を知っているみたいで不敵に笑っているし。
そんな事を思って全員を見回してみると………なぜか幽霊の女の子がいるではないか。
タマモも気づいたみたいで二人して目を合わせるとニコリと微笑む。それでなんとなく微笑み返すとすごく喜ばれた。
…タカミチ、君のクラスの生徒達は一部かなり特殊だけどよくまとめられているね?
心の中で賞賛しているとタカミチが席をどうするか施している。
それで真ん中の先ほどの眼鏡の女の子の後ろ…つまり一番後ろに私たち二人の席が決まり、着席してそのままタカミチが三学期初めのホームルームを開始した。




◆◇―――――――――◇◆




ホームルーム終了後、私達は転校生ということもあり次々と質問を受けていた。
だけど、ふと疑問に思う。
みな一様に過去のことを聞いてこないのだ。
それに気づいたのか自称麻帆良パパラッチという先日の少女、朝倉さんが話しかけてきた。
それにともないタマモの視線も少し鋭くなる、が朝倉さんはタマモの反応も考慮にいれていたのだろう。

「エミヤさん、この間はごめんね。ほら私って報道部にも所属しているからよく聞く癖があったんだけど結果的にあんなことになっちゃって…」
「えっと、気にしないで朝倉さん。あれはちょっと、ね…」
「いや、言わなくていいよ。誰でも踏み込んでほしくない所とかはあるからね…だからこの間はごめん!」

先ほどまでの騒がしさが嘘のように教室中が静かになった。
それほど朝倉さんの行動が意外だったのか、はたまた―――…。
でも、その気持ちはとても嬉しいものであって私は口元に笑みを浮かべて、

「いいよ。許してあげる。って言っても最初から怒っていないけどね。でもその気持ちだけでも私にとってはとても嬉しい」
「私はあなたの事を最初は少し身勝手な人物だと思っていました。勝手にズカズカとシホ様の中に入ってこようとしていましたから。あげくシホ様はまた頭痛に苦しみましたから…」
「っ……!」

タマモの容赦ない毒舌が朝倉さんを直撃して少し顔を引きつらせる。
それでタマモを叱ろうとしたけど、

「…ですが、シホ様に対してのそのお気持ちには嘘偽りはないようです。最初の印象は確かに悪かったものです。ですがそれはこれからいくらでも改善していけれるものと思っています。
ですから、シホ様共々あらためてよろしくお願いしますね、朝倉さん」
「あっ…うん!」

それで朝倉さんの表情は嬉しそうに弾けた。
タマモも薄く微笑んでいてもう険悪な雰囲気はなくなった模様だ。
それからというもの朝倉さんが主導としてみんなの質問を一挙に受け取って質問してくる。
その中で料理談義があって四葉五月さんと超鈴音さんと話が弾んで今度一緒に作ろうと話を盛り上げていった。


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