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吸血鬼になったエミヤ
005話 2−Aへの編入
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んだけど、まさか転倒しちゃうなんて思わなくて…!」
「本当にごめんなさいです!!…足は大丈夫ですか…?」
「うん、大丈夫。ありがとう…それと気にしていないから泣き止んでくれると嬉しいな」

そういってできるだけ笑顔を作りながら二人の頭を撫でて上げる。
タマモが「相変わらずシホ様はお優しいんですから…」と言っているけど私としてはあまり泣き顔というものは見たくないから。
でも、どうしてだろう? 泣き止んだと思ったら今度は二人とも火照ったように顔が赤くなりボーっとして私の顔を凝視している。

「どうしたの…?」
「あ、いや…!?」
「な、なんでもないです!」

二人はそそくさと席に戻っていくとようやく落ち着きを取り戻した一同はホッとしている。
それからしばらくしてタマモの機嫌もやっと治りあらためて自己紹介まで漕ぎ着けた。

「それじゃシホ君、アヤメ君。自己紹介をお願いするよ」
「わかりました。私の名前はシホ・E・シュバインオーグです。よろしくお願いします」
「私は玉藻アヤメです。できれば名前の方でお願いします。これからよろしくお願いしますね」
『よろしくー!』

自己紹介をすると先ほどまでの重い雰囲気もどこへやら、元気に返事を返してくる。これが若さか…。
強化された吸血鬼の耳でよく澄ませて聞いてみるとやはりどこかしこもこの年代特有でもないけど大体が好奇心で飾られている。



―――さっきまであんな事があったから気にならなかったけど、今見ると二人ともすごい可愛いね。
―――うんうん! それに髪の毛も朱と銀が入り混じっていてとても綺麗…桃色も中々捨てがたいよね?
―――あの制服の上に着ている紅いコートもいい具合に決まっているね。



…と私たちの容姿の事やら。
ちなみに私は先の呟きの通り補足すると制服の上に聖骸布のコートを羽織っている。



―――足、大丈夫かなお姉ちゃん?
―――これが終わったら改めて謝ろう、うん!



先ほどの双子の声やら。や、本当に気にしていないからいいのだけど。



―――おいおい!? 二人ともどんなスペックしてんだよ! ウチの馬鹿連中の上位に入るくらいの逸材だぞ!



…一番後ろの眼鏡をかけている子が見た目と違う喋りをしている。猫かぶりだろうか…?
っと、そこまではおおむね表向きは問題なし。



―――むむっ、車椅子を使っているがかなりできるネ?
―――あれが件の吸血鬼の女性か。一応警戒はしておくか。
―――ふっ、…元・あの赤き翼のメンバーか。また一段と面白くなりそうじゃないか。



チャイナ風の子は単純に興味津々と言った感じだけど、一部関係者だろうか? 結構物騒な事を言っている。
褐色の背の高そうな子なん
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