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吸血鬼になったエミヤ
005話 2−Aへの編入
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はいえやはり集団行動をするのだから油断はできないからだ。
またいつ発作が発生するかわかったものでもなし。

「シホ姉さん、大丈夫かい?」
「う、うん、なんとか…それとタカミチ。これからはエミヤ君かシホ君で頼むね? 私も他の生徒の前では高畑先生で通すから」
「私も同意です」
「うん、わかったよ。シホ君、アヤメ君。それじゃ僕がいいよと言ったら入ってきてくれ」
「うん」

タカミチはそう言ってまだ騒がしいクラスの中に入っていった。
中に入ると一同はすぐに席について静かになった。
どうやら相当タカミチは信頼されている証である。
中からは元気よく「おはようございます」という言葉が聞こえてくる。

それでタマモは少し中を覗いてみると、

(うわー…こうしてみるとやっぱり女子だけですね〜)
(ボロは出さないようにね、タマモ。こっちでは魔法がばれたらオコジョだから)
(アバウトですねー。“あっち”では封印指定だからまだマシですけど。って言うか私はもともと仲間なんですけど…)

二、三タマモとライン越しで会話をしていると中からタカミチが「それじゃ入ってきてくれ」という言葉が聞こえてきたので私達は中に入っていった。
だが入った途端目の前に吸盤のついた矢が数本飛んできた。

「なんでよ…?」

思わず呟く。
だけど冷静に対処して迫ってきた矢はすべて一まとめに弾いてその手に収める。
どうやらタマモにも迫っていたようだけど手刀で叩き落している。
だけどまだトラップは続く。
次にはバケツが私の頭上に振ってくるがそれをタマモが危なげなくキャッチしている。
それでもう終わりかと前に進んだのが甘かった。

「わっ!?」
「シホ様!」

地面にワイヤーが仕掛けてあったみたいで車椅子が絡めとられて私はそのまま床に倒れた。
ついで「ガシャンッ」と車椅子の倒れる無機物の音が教室中に響く。

「痛ッー…」
「シホ様大丈夫ですか!?…高畑先生、これは一体なんですか…!?」
「い、いやぁー…すまない、僕の注意ミスだったよ」

私が倒れたのを切欠にタマモはタカミチにドスのきいた声とともに睨みをきかせている。
気づけば教室中の生徒の半数以上が顔を青くしている。
それはそうだ。タマモはかつて絶世の美女とまで謳われた人物なのだから、その顔が怒りに染まれば一気に恐怖を引き起こさせる般若顔になる。
さすがに気まずい空気が流れているなぁ…。これは、さすがにいけないかも。

「タマモ、私は大丈夫だから…高畑先生も、皆さんも気にしないでください」
「ですがぁー…」
「「ごめんなさいっ!!」」
「えっ…」

と、そこにどうやら双子らしい少女たちが涙目で私をすぐに起こしながら謝ってきてくれる。

「ほんのお遊び気分だった
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