第79話
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義理、久々の挨拶にお立ち寄りになっただけのようでして。あくまで灰色の騎士一行様のお時間と、こちらの手間を省かせていただいた次第です。―――またお時間のある時にお客様としてお越しいただければ。お連れの皆さまも…………ホステスもいい勉強になるでしょうしサービスさせて頂きますよ?」
「ふう、お上手だこと。」
「フフ…………是非、寄らせてもらうよ。」
「――――それでは失礼しますわ。」
支配人から貴重な情報を受け取ったリィン達はノイエ=プランから離れて軽く話し合いを始めた。
「”ノイエ=プラン”―――赤い星座の資金源だったクラブか。今も関係があるかどうかはともかく、支配人もかなりの人物みたいですね。」
「そうですわね…………さすがは様々な”立場”の方々が訪れるクラブの支配人でしたわね。」
「ええ………ですが今の言葉に偽りはなさそうです。」
「そうね、その場しのぎの誤魔化しは言わないでしょ。バラッド侯とは別の”もう片方の貸切の客”ってのは気になるけど…………あの口ぶりだと赤い星座とは無関係でしょう。」
「となると…………赤い星座についてはいったん保留にしておくかい?」
「ええ………時間もありませんし、もう一つの候補に当たってみましょう。」
「”西風”の情報のあった会員制カジノ”アリーシャ”ですね。」
「それじゃ、引き返しましょ。―――って、あら?」
「高級リムジン…………もしかして”もう片方の貸切のお客様”、でしょうか?」
カジノに向かう為にその場を後にしようとしたリィン達だったがノイエ=プランの前に止まった高級車に気づくと立ち止まって高級車を見つめた。するとノイエ=プランから支配人やホステスが現れ、高級車から現れた意外な人物達を出迎えた。
「――――いらっしゃいませ。本日も貸切にして頂き誠にありがとうございます―――ヴァイスハイト様、ユーディット様。」
「ハッハッハッ、本当は”貸切”なんて大人げない事をしないで他の客たちの迷惑にならないように俺としては”一般客”として訊ねてもいいが、周りの者達が”それだけは止めてくれ”と頼むものでな。」
「……当たり前です。少しはご自身のお立場をお考え下さい。ちなみに支配人、バラッド侯は…………」
支配人達に出迎えられた人物達―――護衛の兵達を伴って現れたヴァイスは暢気に笑いながら答え、ヴァイスの答えに呆れた表情で溜息を吐いて答えたユーディットは気を取り直して支配人にある事を訊ね
「先程お帰りになられましたので、本日はこれ以上こちらをご利用になられないかと。」
「そうですか…………いつも、バラッド侯と私達が鉢合わせしないように配慮して頂きありがとうございます。」
「いえいえ、我々はお客様方が当店を気持ちよくご利用にな
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