第79話
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そうなんですか…………)
(フフ、その筋では有名かな?暫定統括者としての権限を乱用して色々とやりたい放題らしいからね。)
リィン達がバラッド侯爵について小声で話し合っていると支配人はホステスに指示をしていた。
「次の貸切のお客様方のご到着は30分後の予定です。準備の時間はあまりありませんので、迅速かつ確実に次のお客様方を迎える準備をしてください。」
「は〜い。」
「お化粧直さないと…………」
「あの、すみません。」
ホステスに指示をしてノイエ=プランに入ろうとした支配人をリィンが呼び止めた。
「おや、お客様ですかな?申し訳ありませんが本日は貸切でして。誠に申し訳ありませんが後日改めて頂くことになるのですが…………」
「いや、それは残念だ。できれば遊びたかったんだけどね。」
「ア、アンゼリカさん…………」
「店を貸し切るお客さんは他にもいらっしゃるものですか?」
「いえ、近頃は先程のお客様ともう片方のお客様くらいでございますね。詳しくは守秘義務となりますが、先程のお客様はここ数日、毎日のように来店されて大変有難く思っております。」
「…………なるほど。」
「ちなみにもう片方のお客様はどのくらいの頻度でこちらを利用されているのでしょうか?」
「もう片方のお客様は二月程前から週に1,2度の頻度ですね。」
(さすがにガードが固そうですね。)
(ええ、赤い星座あたりについてどう切り込んだものか…………)
リィンとセレーネの質問に答えた支配人の様子を見たクレア少佐とサラは小声で話し合っていた。
「ふふ…………失礼ですがお客様方。かの高名な”灰色の騎士”―――リィン・シュバルツァー様と”聖竜の姫君”―――セレーネ・L・アルフヘイム様では?」
「へえ…………」
「…………ハハ、驚きました。夜の暗がりに紛れるかと思いましたが。」
「フフ、職業柄と申しますか。お連れの麗しい方々もそれぞれ一方ならぬご様子…………―――察するに、お知りになりたいのは当クラブの”前経営陣”についてでしょうか?」
「前経営陣って、まさか…………」
「…………どういうつもり?まさか”閃撃”たちの動きを教えてくれるっていうの?」
支配人の意外な問いかけにリィンがセレーネ達と共に驚いている中サラは警戒した様子で確認した。
「フフ、好きにとっていただければ。”かの方”は先日いらっしゃって以来、当店を訪れておりません。ラクウェルで足取りを追うのはあきらめたほうがよろしいでしょう。」
「あ…………」
「…………やれやれ。話が早くて助かるけど。」
「…………お認めになるのですか?いまだ彼の団と繋がりがあることを。」
「フフ…………滅相もない。これも浮世の
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